草原や河原を歩いていて、「あれ、こんなところにウンコが!」と驚くことがあります。「もう少しで踏むところだった~」と跨いでいく途中でハタと気づく........ン? ウンコじゃないぞ、マムシだ!そして、ー気付かないで踏んでたら、ヤバイところだったーと胸を撫でおろす。なにしろ、人糞にそっくりなので.........。
筆者も田舎暮らしが長かったので、マムシに遭遇することは数回はありました。20年程の間に数回ですから、多いのか少ないのかは分かりませんが、草叢に入って行かなければ、殆ど出会うこともないのが普通でしょうね。仕事上、そんな場所へ足を踏み入れる必要があったということです。
筆者の出会った個体は40㎝位の個体が殆どでした。なので、トグロの直径は10数cm。大きさ的にも人糞サイズ。田舎の小学校勤務が長かった親戚のオジサンも度々、マムシに遭遇することがあったそうで、その度に、「誰だ?こんな所に糞をしたのは!」と憤慨したとのこと。人のウンコと間違えるのは、筆者だけとは限らないようです。日本全国で考えれば、トグロ状のマムシを見た人で同じ感想を持つ人はかなりいるものと想像します。
マムシは動きが遅くて体も小さく非力な存在でありますから、毒が必要だった或いは逆に、毒を持ったが故に、大きな体も素早い行動も不要だったのかもしれません。いままで見つかった全長の最大は79㎝(北海道産ということです)。筋肉の力も弱く、獲物を締め付けて殺すことはほぼないようです。ですから、毒の他にウンコに擬態して?身を守る必要があったのかも。ウンコを発見して、「あ、ウンコだ!」とわざわざ踏みに駆け寄る人は恐らくかなりの変人でしょうから、十分に効果があるものと思います。
