僕は特に目的もなく本屋をぶらぶらするのが好きです。
雑誌は少し立ち読みするだけで買う事はほとんど無いのですがスポーツ系、健康系雑誌の表紙や見出しは毎月チェックして今流行っているトレーニングや健康法などを知るようにしています。
日本では少し前から雑誌や本で
体幹トレーニング
という言葉がたくさん取り上げられています。
アメリカで流行ったものが4〜5年遅れて日本で流行ると言われていますが、体幹トレーニングもその類で
日本でも様々な流派が生まれ、益々の盛り上がりをみせています。
ところが…
”体幹”という言葉がメジャーになった為、拡がってしまった誤解もあるように思います。
例えばレッスンをしていて、
「これが出来ないのは体幹が足りないからでしょうか?」
という質問を時々受けます。
「はい!そうです。」
と言って適当に体幹を鍛える方法を2、3個教えてしまえば楽かもしれませんが
実際そんな簡単ではない事が多くて、
力み過ぎていたり
力を加える方向が違っていたり
緩みきってしまっていたり
するのですが、本人は体幹が足りないと思っているケースもけっこうあります。
体幹は、それさえ鍛えれば全てができるようになる魔法のトレーニングではありません。
無いよりは有った方が良いかもしれませんが、それをやる前にやるべき事がたくさんあって、
正しい基礎トレーニングを適切に行っていけば自ずと体幹はついてきます。
また、水泳に限らず色々なスポーツや運動の指導者から
「あなたは体幹が足りないから出来ないんだ。」
と言われた事は無いですか?
「体幹がないから呼吸の時に沈むんだ」
「体幹がしっかりしていないからキックが進まないんだ」
「体幹がないから後半失速するんだ」
etc…
このように逃げ道として体幹という言葉が使われているケースもあるように思います。
クライアントの”出来ない理由”をうまく説明出来ないから
「あなたは体幹が足りていません。」
と言っておけばそれらしい理由になるし、その場は何とかなってお客様も納得してくれるから
「体幹がしっかりしてきたら自然とできるようになります。」
と言って、お客様が上達できないのを自分の指導力のせいではなく、体幹が足りないと言って逃げているコーチもいるように思います。
正しく
立つ、
歩く、
走る、
これができればあなたの体幹は充分あります。
特にそれ以上鍛える必要はありません。
但し、この正しくという事が曲者で、自分では正しく立つ、歩く、走るができているつもりでも
その時の全身の動きを1つ1つの動きを分解していくと実は
できているつもりなだけで、本当はできていなかったなんて事があります。
本当に正しく立つ、歩く、走るができれば体幹は勝手についているので
朝、ベットから起き上がり立ち上がる瞬間から毎日の通勤など全てが稽古になります。
鍛えないとできない動き、自然体でできない動きは身体に負担が生じる。
どこかにストレスが生まれる。
ストレスを抱えたまま身体を壊さずに動くにはそれに対抗するパワーや持久力
それこそ体幹が必要になり、各種トレーニングをする必要が出てくる。
だから体幹トレーニングが必要になってしまう。
そう考えることもできますよね?
身体の動きに無理やストレスが無ければ、今ある体幹でも充分に身体を支えられますし、たいていの動きはできます。
最後に誤解なきように付け加えておくと、
体幹トレーニングをしてはいけない
体幹トレーニングは悪いもの
だと言っているのではなく、
僕達の教えるinfinity swim methodは泳ぎに無駄やストレスが無いので体幹を鍛えないとできない動きはありません。
体幹トレーニングをやる時間があったらmethodを意識して泳いだ方が早く上達できます。
当然、体幹トレーニングそのものを否定している訳ではありません。
当然お客様から体幹トレーニングをしたいから教えて欲しいと言われれば教えられますし、正しく立つ歩く走るが出来ていない人にはそれらを正しくできるようにご案内します。
その内容が体幹トレーニングになる場合も当然あります。
けれど、目指しているのは
無理なく、ストレスのかからない泳ぎ方、身体の使い方を覚えて
特別鍛えなくても今ある身体の能力を全て出しきる事で楽に速く泳ぐ。
という事なので、
”特に鍛える必要はありませんよ”
と言う事がお伝えしたかったのです。
やみくもに鍛える事よりも、自分の身体を理解する事やコントロールする事、末端まで神経を通す事に時間をかけた方が
楽に速く泳ぐための近道になります。
Aso infinity farm facilitator 茂木