隆二side)
結婚せずに出産する事を
直人さんや敬浩さんに反対されたけど
マコトの気持ちは変わらず、
梅雨明けした夏の暑い日、
オレとの子、悠輔を産んだ。
オレはマコトが結婚を望んでいない事を尊重して
サポート役に徹した。
直人side)
とうとうマコトは隆二との赤ちゃんを産んだ。
それがいいのか、何が一番いいのか、
今は全くわからない。
直人「退院の日さぁ、オレ来れないから。
隆二来んだよな?
オレから頼んどこうか?」
マコト「そんな、いいよ!
一人で帰れるよ!
タクシーでちゃんと帰るから!」
直人「暑いから、心配だし...
だいじょうぶかな?」
マコト「すっかりオジちゃんだね!」
直人「は?お前何言ってんだよ!
じゃ、今日は帰るよ。」
トントン!
ガチャっ
敬浩「マコト〜!
オッパイ出るようになった〜?」
マコト「うわっ、ターくん最低!」
直人「敬浩さん...」
敬浩「大きさ関係ないんだね!」
直人「敬浩さん、ダメですって!」
敬浩「ま、ミルクでもいいじゃん!
気にすんなって!
退院の日、予約入ってっから
来れないけど、直人いんだろ?」
直人「オレも都合悪くて、
隆二に言っときます!」
敬浩「隆二くんと結婚すればいいのにねー。
じゃ、オレは悠輔見て帰るわ!」
登坂side)
あれから、1年と半年の時間が経った。
オレはその間、日本に一度も帰国せず
オーナーの店の手伝いをしていた。
今日姉貴からの電話で、
マコトが隆二の子を産んだと
聞かされた。
15歳の頃からマコトに対する気持ちが
変わってないオレにとって、
驚愕する出来事で半信半疑だった。