エリナside)
橘さんが私の部屋に来るなんて、
このマンションに引越して以来初めてだ。
(どうしよ...)
♫携帯の着信音
臣からの電話。
すぐに出る。
登坂「もしもし」
エリナ「オミ?
どうしよ...私...」
登坂「え?なんかあった??」
エリナ「ちょっと待ってて。
話したら、わかってくれると思うから」
臣からの携帯を切った。
橘さんの訪問は
悪い予感しかなく、
今から出かけると切り出せるか
その前に何の用で来たのか
不安でいっぱいだった。
でも、臣がいる。
勇気を出し、ドアホンの通話を押した。
「橘さん、お疲れ様です」
と明るく声を出す。
「エリナ...話あるんだけど、大事な話」
大事な話って言われて、
直ぐにドアを開ける。
橘「休みなのに、ごめんな」
エリナ「中、入ってください」
橘「オレ、エリナのこと
騙してた。」
エリナ「エッ?」
橘「優也を陥れたの、オレなんだ...」
エリナ「・ ・ ・ 」
橘「オレ、どうかしてたよ。
・
弟みたいに可愛がってた優也を
裏切って、エリナまで巻き添え食わせちまった。」