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プッチーニは師ポンキエッリの勧めで 北国に伝わる妖精ヴィルリの伝説を基にした
オペラ「ヴィルリ LE VILLI」を作曲します この「ヴィルリ」がプッチーニの作曲したオペラ全12曲の第1作目 1884年ミラノでの初演は成功します 26歳です 
 
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あらすじ
中世のドイツ 森に囲まれた村 村の青年は許嫁の娘を置いて 祖母の遺産相続を受け取りに村を離れます
青年は許嫁を忘れ 別の娘に夢中になり やがて捨てられます
青年の帰りを待つ村の許嫁の娘は悲嘆にくれて亡くなります 
伝説では 愛する娘を裏切った男は妖精ヴィルリたちの復讐を受けるのです
青年は伝説におびえながら村に帰ります ヴィルリたちの踊りの輪に囲まれ 踊り疲れ 青年は裏切った娘に許しを乞いながら息絶えるのでした
 
昨日は第2作目のオペラ「エドガー EDGAR」のDVDでした 今日はCDで「ヴィルリ」を聴き さらに第8作目「つばめ LA RONDINE」のDVDを堪能しました この3作品はプッチーニの他のオペラに比べて 若いころの私には馴染みがなかったオペラです 退職してからは聴く時間もたっぷりとありますから この3作品もこれまでに何度も繰り返して聞き込んでいます 
 
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連日のプッチーニ・オペラ公演の会場は自宅プライベイト・オペラハウスです 
 
サンバレー真空管アンプや スペンドールやビクターのスピーカーシステムそれにムラタのハーモニックエンハンサーなどのオーディオ機器群は素晴らしいオペラ音楽を聴かせてくれます オペラ・マニアのオジーの最高のひとときです
 
 
吉田秀和です
 
イタリアの19世紀後半は ヴェルディに匹敵する天才は一人もいない マスカーニ(1863-1945)の「カヴァレリア・ルスチカーナ」や レオンカヴァロ(1853-1919)の「道化師」をうんだ「ヴェリズモ」の運動があったけれど その最大の収穫たる この両オペラにしても 安手の効果をねらった通俗オペラにすぎない このくらいなら オッフェンバックの「ホフマン物語」のほうが まだ 正直だと思う ・・・
 
ただ プッチーニ(1858-1924)は 同じように安直な効果をねらうところが見えすいていても 抒情的天分がはるかに豊かだから (その証拠に前者2人は あのほかにたいした成功例さえなかった) どうしても素道りできない この辺が 音楽のちょっと残念なところだろう 
 
ミュルジェの小説「ボヘミアの生涯」を今日まじめにとる文学史はあるまいし それをよんで泣く女工もあるまいが プッチーニのオペラ「ボエーム」となると 今でも 豪奢なラ・スカラ座でも メトロポリタン劇場でも まじめくさったベルリン歌劇場でも ・・・ 高い入場料をはらってききにくる客が いっぱいいる  
 
こういうオペラの名作は文学なら よくっても「大衆文学全集」に納められるのが常識だろうに 音楽では 名曲300選に入れないわけにはゆかない ・・・ 話が それた プッチーニは しかし とにかく 旋律的才能と劇場的効果の洞察力にとんでいたうえに 当時の新しい和声の技法 特にドヴュッシー流の4度や5度の平行や和音の混交 エキゾティックな音階の使用など 大胆にとり入れるだけの器用さをもっていた ・・・ 
  
と 述べています 大衆オペラを オジーはリラックスして大いに楽しんでいます
 
プッチーニの全オペラを あれこれと全部聴くのも面白いものです
オーディオ的にも プッチーニのオペラを LPでも ちょっと聞いてみて LPの音の良さを確認したりしています