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「法華経」には この宇宙は仏の世界だと述べられています その仏の世界に生きる あらゆる生きものが仏の子どもだというのです その仏の子には 実子と継子がありそうです 「法華経」には継子があるとはかかれていないが 還暦を迎える以前のわたしは なんだか親の家を離れてどこかに里子に出された心境でいきてきたのです 
 
敗戦後 高度成長を遂げ 経済大国にのしあがる 経済発展の主軸を担い 経済発展に貢献した人々が まるでこの日本は俺たちの所有物だと言わんばかりに振る舞い のさばってきました どうやら彼らがこの世の主人公で わたしなんか寄寓者にすぎない といった思いがありました と ひろさちやは述べています
 
 
そうじゃないんだ
 
還暦を迎えるころになって わたしはそう悟りました
 
この宇宙はほとけの世界であって われわれはみんなほとけの子です 仏の実子なんです ならば 誰にも遠慮する必要はありません できのいい優等生の兄貴がいます 金儲けのうまい弟もいます 健康な姉もいれば 美人の妹もいます だからといって あいだにはさまった者が遠慮をし 気兼ねする必要はありません 
 
親である仏に甘えて われわれはわれわれらしく生きればいいのです 金儲けが下手であってもいい 劣等生であってもいい 美人でなくともいい 病身であってもいい 音痴であってもいい みんな あるがままに生きればいい ほとけさまはそう言ってくださっている そのことにわたしは気づいたのです ・・・
 
・・・ だから われわれは世間に気兼ねしないでいい 大手を振って 世間を馬鹿にしながら 老いの人生を楽しみましょう のんびり 自由に老いの人生を楽しみましょう  
そう思ってこの本「仏教が教える老いを楽しむヒント」をつくりました 
と ひろさちやは述べています
 
 
1.あるがまま にこそ幸せがある
 
・「まだまだ働きたい」を疑ってみる 「働くことはよきこと」という 誤まった認識を 払拭して とことん怠ける権利を求めていく 残された時間の幸福はまずそこにかかっているんですね
 
・「役に立つ人」はどう評価されるか 時代に左右され 場所の影響を色濃く受けるもので ちょっと歴史を振り返れば 世の中に役に立つ人間たちの実態が浮かび上げってきます 役に立つ 役に立たないも同じです 出たとこ勝負で生きればいいのです
 
・「怠け者」にも大切な意味がある 「話が苦手なら苦手なままに」「ネクラはネクラのままに」「怠け者は怠け者らしく」生きればいい というところにしか幸せはないと思うんですね
  
・「家族も自分もほとけさまからの預かりもの」 「すべてはほとけさまからの預かりもの」これが仏教の基本原理です わたしたち人間も ほとけさまから命を預かって存在しているのです 子どもはほとけさまからの預かりものですから そのままに育てればいいのです 勉強嫌いなら そのまま幸せにしてあげましょう   親はほとけさまから預かっていると思ってほしい 配偶者もおたがいに 相手はほとけさまからの預かりものという意識を持つべきでしょう ほどほどに責任を持て付き合っていくしかない そうこうしているうちに どちらかの命をほとけさまにお返しする時がやってきます
 
・「老いを自然に迎えるちょっとした習慣」
 
・「孔子もすすめる面従腹背の勘どころ」 俺は会社人間でいたい できるだけ長くはたらいていたいんだ 仕事をしている間はそこに生きがいを見出し 定年後は家族と幸せに暮らす そのための方法を教えるのが仏教ではないのか
 
仏教がどんな問題も解決してくれると考えるのは根本的に間違っています 
仏教が指し示すのは 解決できない問題を諦めるという道です あきらめるのは「諦める」ではなく「明らめる」 明らかにするということですね 会社人間が老後を幸せに暮らすという問題は 解決不能なのだから そのことをすっかり明らかにしておきなさい というのが仏教の教えなのです 
孔子の「論語」に 家族のためなら社会に対して嘘をついたり 隠しごとをするのはいっこうにかまわない むしろそれが正直ということなのだ という話があります 孔子のお墨付きがあるのだから 胸を張って会社を騙し 嘘をつき 会社では腹のうちを隠しましょう 騙す 隠すという言葉は悪いですが ようは自分の良心を売り渡さないということです
嘘も方便」という言葉があるように 状況によっては嘘も許されるのです 状況によっていいか悪いかを判断することを状況倫理といいます 
これにたいして いついかなるときでも嘘はいけない とするのが絶対倫理ですが この絶対倫理で考えたり行動したりするとおかしなことになります 私が会社を騙そうというのも 状況倫理においてという意味です いうまでもないと思いますが 家族 仲間に対しては絶対倫理を貫かなくてはいけません いついかなるときも 嘘も騙しも隠しごともご法度ですよ
 
今日は 1章をパラパラとよみましたが  6章まであります
 
2.もうこれ以上 世間に遠慮しない
3.会社も仕事も自分のためにある
4.持たない自由 を楽しむ暮らし
5.どう生きた どう死んだっていい  
6.老後こそ 家族の大切さを知る
7.人生は 60パーセント がちょうどいい
 
今日も ひろさちや の仏教でした