ご訪問ありがとうございます。
このブログは、4歳で自閉症スペクトラムと診断された息子君(現在小学2年生。普通級)との日々を主に綴っています。


こんにちは。

いつもより寝坊したのに、いつもより早く家を出られた息子君に感心した母ちゃんです。
息子君自身も気分が良かったらしく、上機嫌で登校していきましたグッ


さて、本題。

昨日のブログ「容疑者が自閉症だから…」にたくさんのアクセスと「いいね!」をいただき、ありがとうございます。
やはりあの報道の仕方に不快感、危機感を覚えた方も多いようですね。

あまり楽しい話題ではありませんが、「容疑者が自閉症」と報道された以上、自閉症児を育てる親として訴えたいことは訴えるべきだと思うので、今日もまたこの事件について。

容疑者の両親がコメントを出しましたね。

父親:
父親は取材に「幼いころから、人の言うことを言葉通りにしか理解できなかった。変わった子だった」と話した。
           ※                        ※
「取り返しのつかないことをしてしまって申し訳ありませんでした。今後につきましては、小島一朗(容疑者)ができる償いを彼にできる限り、心からの人生をそれを償うように生きてほしい」


母親:
このたびはご遺族の方、また被害にあわれた方々に大変なことをしてしまい、また関係の皆様に多大なご迷惑をおかけし、心から深くお詫(わ)び申し上げます。
 今回このような事件を起こしたことは、予想もできず、まさに青天のへきれきで、自殺することはあってもまさか他殺するなんて思いも及びませんでした。初めて聞いたときはまさかと耳を疑い信じられませんでした。テレビの映像を見て本当にショックで、未(いま)だに精神状態が良くありません。このような形でコメントすることを、ご容赦ください。
 一朗は、私なりに愛情をかけて育ててきました。
 中学生の時、不登校になり、家庭内での生活が乱れ、将来を心配して定時制高校に入れること、また自立支援施設に入れることを本人に提案したら、素直に応じてくれ、高校の3年間と職業訓練校の1年は資格も取り、車の免許も取り、無事に就職もできました。 しかし、入社後は、仕事がうまくいかず落ち込んでしまい、1年足らずでやめてしまいました。
 その後はかなりの自信喪失で自殺をほのめかすようになりました。昔から岡崎のおばあちゃんに懐いており、一緒に暮らしたいと本人も希望していたので、岡崎へ行かせました。私の提案で岡崎のおばあちゃんと養子縁組をし、居場所を確保しましたが、結局居づらくなったようで、何度か家出を繰り返しました。家出中も何度か電話で話す機会があり、その時も自殺をほのめかしていました。「無理やりにでも連れ戻していたら」と、いまは悔いが残ります。すぐにでも帰って来て欲しかったですが、また同じことを繰り返すのではと思い強く言えず、なんとか自力で帰ってくるように促していました。
 今回このようなことになり、どちらかといえば正義感があり優しかった一朗が極悪非道な、一生かけても償えない罪を犯したことに未だに困惑しています。受け入れ難く、やり切れない思いでいっぱいです。事実を直視するのには、まだ時間がかかると思います。このようなことを申し上げていい立場にあるのかわかりませんが、しばらくの間、そっとしていただけるとありがたいです。


何とも悲しくなるコメントです。

ネット上には、この両親が育児放棄したとかいう話がかなり具体的に出ていますが、何せ警察が発表したわけではないネット上の情報なので、鵜呑みにはできません。

ただ、実際に発表された両親のコメントから、容疑者は本来ならば最も愛情を注いでくれるはずの両親から、心理的に見離されていたらしいことが垣間見えます。

父親のコメントから、容疑者が自閉症であることはやはり事実のようですね。
高機能自閉症、あるいはアスペルガーなんでしょう。

そして、父親の言葉には、我が子を「救い様がない輩」として見離している心理が如実に表れています。
恐らく、「俺達の苦労を誰もわかっちゃいない。あの変人を育てるのは大変だったんだ。見離したのも、俺達のせいじゃない」とでも思っているんですよね。
事件に関しても、「あいつならいつかやらかすと思ってた」ぐらいでしょう?
それを止められる立場にいたのに…ショボーン

それから母親のコメント。
「私なりに愛情をかけて」という言葉。
私はこういう表現が嫌いです。

自分なりに努力した。
自分なりに精一杯やった。
自分なりに愛情をかけた。

こういう言葉を発する人は、(全員ではないにせよ)努力を放棄しています。
確かに「愛情をかけた」んでしょう。……途中までは。
でも、思い通りに育たない子どもに対し、心が硬直したのではありませんか?
(心が硬直という表現は一般的ではないと思いますが、子どもに対して柔らかい心ではいられず、頑なになったという意味で、私はこの表現を使いたい)
父親よりは、親らしい心を持っているんだろうとは思いますが、このコメントを読む限り、容疑者が最も認めて欲しかった両親からも捨てられてしまったという思いを抱き、自暴自棄になった可能性があっても不思議ではない。
そんな印象です。

この母親は、容疑者が「自分は生きる価値がない」と言った時、

あなたが死んだら私も生きてはいられない。
あなたは宝物だ。

そう言ってあげたんでしょうか?

事件は起きてしまいました。
今から、「もし、あのとき…」と言うのは無意味なことです。

発達障碍者を育てるのは大変なことも承知しています。

でも、両親の対応が違っていたら…
と思わずにはいられない、今回の事件です。