『親が子にこれだけはやってあげたいシンプル脳育術』 | 高機能自閉症のユウト君とアスペルガーの母ちゃん

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高機能自閉症中学生のユウト君。中学受験を経て、某私立中学に在学。
多分アスペルガー&ADHDの母ちゃん。
少数派2人のドタバタな毎日です。
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こんばんは。


息子がなかなか寝つかないことに悩む母ちゃんです。

毎日8時には布団に入れて、部屋を真っ暗にしているのに、昨日も今日も10時まで起きていました。

最初は大きな声で歌ったりしているので、「歌わないよ!もう寝ようね!」と言うんですが、そうすると黙って仰臥している。(目はぱっちり開いて)

そろそろお昼寝が不要な時期に入ってきたのかなぁ。しばらくお昼寝なしでやってみようかな…。



さて、本題。


「ママブログ」が使いにくいので、普通のブログで書きます。


図書館へ行ったら(3連休明けということで)火曜日なのに休みだったので、代わりに本屋に寄って見つけた本。

シンプル脳育術/エクスナレッジ
¥1,470
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サブタイトルは「未来を切り拓く“生きる力”の育て方」とあります。

「黒川伊保子 監修」となっているので、著者は複数いるのか、弟子にでも書かせたのか。


決して読むのが速いわけではない私が息子のお昼寝中(1時間半くらい)で読めてしまったような本です。


「シンプル脳育術」とあるように、書かれているポイントは非常にシンプル。

悪く言えば、誰でも知っているような基本的な内容。でも、裏を返せば、そんなにシンプルなことなのに、改めてこういうタイトルで言わないといけないほど、子育て中の親たちが他の事に気を取られて忘れがちになっているのかもしれません。


「親がこれだけはやってあげたい」なんて書かれていると、何歳までに何を習わせて…という内容なのかと思ってしまう人がいたら、そういう人こそこの本を読むべきなのかもしれません。

大切なのはそういうことじゃないよって内容だから。


リーマンショック以降、収入が減っているにも関わらず、子どもの教育にかけるお金は横ばいなんだそうです。つまり、収入が低くなろうとも、子どもにはお金をかけるという状態。

“知育玩具”と銘打たれたものもたくさん売っているし、都市部ではあらゆるところに幼児教室の看板。(うちの近所もすごく多いです)

最近では幼児に高い英語教材を買い与えたり、親が英語を使おうとしてみたりと、英語教育に熱心な家庭も多い。

でも、大切なのはそこではないよ!

今流行っている早期教育の中には、「しないほうがいいこと」の方が多いよ!と本書の最初の方で注意を促しています。子どものために良かれと思って親がしていることも、実は脳の成長にはよくないと思われることがたくさんあるのだとか。


脳が成長する過程で影響が大きい物質は4つ=「メラトニン」「セロトニン」「ノルアドレナリン」「ドーパミン」。


脳は眠っている間に成長する。眠りにいざなう物質がメラトニン。

メラトニンは体内時計と連動して「いつもの就寝時間」や「目覚めてから14~16時間後」に分泌される。

メラトニンが分泌されて眠りに落ちると、海馬が活動し、その日に見聞きした情報を知識に変えて脳に蓄積する。睡眠時間が短いと海馬が充分に機能しないので、寝ないで勉強するより早く寝た方が頭は良くなる。

子どもが充分に寝ているかを判断する場合は、午前10時~12時の間に元気かどうかを見るといい。その時元気がないようなら睡眠時間が足りていないのだ。

また、22時~2時の間は眠っていた方がいいのだが、午前1時半に体内温度が下がっているのが望ましい。その状態を作るためには、夜湯船につかるのが効果的。

また、メラトニンを効果的に分泌させるためには、寝る時には部屋を暗くし、網膜に刺激を与えないことが大事。枕元で携帯の充電したり、DVDデッキのデジタル文字が近くにある状況を避けよう。(携帯の電磁波は脳によくないので、基本的に寝室に携帯は置かないほうがいい)


セロトニンはメラトニンとは逆に、脳に目ざめをもたらす物質。セロトニンが朝しっかり分泌されれば、脳が一気に活性化して、さわやかな朝を迎えられるし、一日中脳に穏やかな充足感をもたらす。それはつまり、急に怒りや喜びを爆発されることを抑制し、「生きる気力」にもつながる。(セロトニンが充分に分泌されずにいると、心が穏やかではなくなるため、キレやすくなる)

そのためには、まず朝日を浴びること。朝日は当たりにくい環境では、眩しいほど明るい蛍光灯の光でも良い。その時に身体を動かす(習慣化されたことなら尚良し)と、より一層分泌されるので、朝一番にすべきことを決めておくといい。

また、セロトニンの大元となる前駆体は、約90%が腸でつくられるので、食生活などを見直して腸内環境を整えることも大切。


ドーパミンはニューロンのモチベーションを上げ、好奇心ややる気を作り出す物質だが、これは「楽しさや喜びといった快感、興奮を感じた時」に分泌される。

親に褒められたり認められたりした時や、楽しく遊んだ時に分泌されるので、親子が普段から一緒に楽しく過ごす環境を作ってあげることが大事である。

しかし、ドーパミンやセロトニンばかりが分泌されると、多動症になってしまう。

そこで、何か一つの事に対して意識を集中したい時に、他からの信号を抑制する力(=集中力)を作りだすのがノルアドレナリンである。

ドーパミンとノルアドレナリンを同時に出すための最も効果的な方法は身体を動かすこと=適度な運動である。



脳の発達から考えて、「何歳までにこれをしておくとよい」という目安(絶対音感は8歳までに育てる、など)はあるが、親が守らなければならないルールは5つだけ。

それは「早寝・早起き・朝ごはん・読書・適度な運動」

早期教育のお金を使うより、これを徹底してほしい。特に脳が多少無理しても大丈夫になる13歳以降なら、多少睡眠時間を削って勉強しても大丈夫だが、それ以前には充分な睡眠が必要。また、幼児期には身体を使って外で思い切り遊ぶことで、脳が活性化されるのである。

早くから英語に慣れさせようと、日本語を母語としている親がいきなり英語で話しかけたりすると、却って母語である日本語の習得に遅れをきたすこともあり、逆効果。(両親が話す言葉が異なる場合、父親はいつでも日本語、母親はいつでも英語のような使い方であればバイリンガルになる。同じ人がずっと同じ言語で話し掛けることが大事)



こんな内容でした。

その他に、年齢別にどういう対処をしてあげるといいとかいうことも書かれているので、もっと詳しく知りたい方は実際に読んでみてください。


な~んだ、これだけ?って思う方も多いでしょうね。

でも、幼児教育の教室に複数通わせることにより、外遊びの機会を奪っているとしたら…?

今提唱されている幼児教育法の中には、「3歳以降の読み聞かせは無意味」なんて言っているのもありますが、脳の成長の面から言うと、読み聞かせを嫌がり始める8歳くらいまでは読み聞かせた方が良いらしいですよ。


昨今氾濫する膨大な量の情報に踊らされることなく、本当に必要なものを親の1人1人が判断して、「お金をかけてあげなきゃ、子どもの将来はダメになる!」なんてむやみに不安がるようなことなく、子育てしていきたいものですね。




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