2021年9月9日

あまり知られていない女流画家桂ゆきの少し前衛的な作品を、たまたま読んだ桂ゆき自身が著した「余白を生きる 甦る女流天才画家桂ゆき」で見ることができたので紹介します。

「あまり知られていない」は「私が知らなかった」の方が正しいかもしれません。

桂ゆきの展覧会は結構開催されて来たようですから。

ただ地方の美術館での開催が多かったのも事実です。

1980年  「桂ゆき展」 山口県立美術館

1985年  「紅絹のかたち」 東京INAXギャラリー

1991年  「桂ゆき展」 下関市立美術館

1998年  「桂ゆきの世界展 絵本とコラージュによる女性のまなざし」 茨城県近代美術館

2007年  「桂ゆき展~コラージュとユーモアの女性画家~」 一宮市三岸節子記念美術館

2013年  「生誕100年 桂ゆき ある寓話」東京都現代美術館、下関市立美術館

 

ウィキペディアによる桂ゆきの紹介文

東京本郷の生まれの洋画家。

1913年10月10日-1991年2月5日

本名は桂雪子。

初めは「ユキ子」、1970年代頃から「ゆき」と称する。

日本における前衛女流画家の先駆者であり、第一人者。

戦前から逸早く先端的なコラージュの手法を、シュルレアリスム空距離を置きながら独自に展開し、生活用具や動物など実在と抽象的な形を混在させた独自の表現を探求した。

 

少女時代は人とのコミュニケーションが苦手で、自分の気持ちを絵で伝えられることができると気付き、画家を志したと言われています。

海外旅行によく行き、その体験談を光文社(1962年)、創樹社(1974年)、清流出版(2005年)から出版しています。

 

今では展覧会の図録も手に入らないし、桂ゆきの美術書や評論集も出版されてないようなので、桂ゆきの作品をみんなと共有したくてアップしました。

作品は10点です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本人の作品なんだという印象でしょうか。

暗喩と言うか風刺がかった画面にも見えます。

 

先日テレビ東京で「美の巨人」が放映されました。

取り上げたのは桂ゆきの「抵抗」でした。

治安維持法への風刺画とも読み取れるそうです。

当局のカニから逃れようとする人を描いたものだそうです。

 

桂ゆきはこんな絵も描いていたようです。