実は怖い彼岸花

今の時期、野でも山でも畦道や都会の道路脇など至るところで目にする彼岸花。花火びのように開く深紅の花。葉を持たず(葉は後に出ます)、球根から突き出た茎からいきなり強く反り返った鮮やかな赤い花を咲かす変わり種。地方によっては不吉な花でもはある。

秋の終わりに葉が伸びて翌年の初夏に枯れるという、多年草としては珍しい性質を持っています。

また、彼岸花は球根から花が出てきて、その花が枯れた後に葉が成長するため、花と葉を同時に見ることができないことから「葉見ず花見ず」と言われ、昔の人は恐れをなしたとされています。

彼岸花には「リコリン」というアルカロイドの一種である毒が含まれています。 
このリコリンを摂取してしまうと、嘔吐、下痢、呼吸困難を引き起こし最悪死に至ることも。 彼岸花の鱗茎に含まれるリコリンの量は15mg程度といわれています。

100の名を持つ彼岸花
山口百恵は曼珠沙華、本当は"まんじゅしゃげ"←だが"まんじしゃか"と歌っている。言葉の響きを大切にしたのだろうし、漢字も"まんじゅしゃか"と普通に読んでしまうだろう。
長野ではヤクビョーバナ、山梨ではソーシキバナ、埼玉ではキツネノカミソリ、島根ではシンダモノノハナとあまり好意的な呼び名ではりません。毒を持つ植物でることが知られていたからだろうか。