葬儀が好きな人

葬儀がなぜか好きである。故人がを弔う儀式。結婚式は白々しさが漂っている。何より他人の幸せなど喜べる訳がない。その点葬儀は一応不幸のために参列するので、周囲に不幸感が漂っていて、ほっとする。こんなことを言っているとバチがあたってしまうだろうが、事実だから仕方がない。私のようなふらちな人間が少なからずいるはずである。「他人の不幸は蜜の味」というように、昔から語られている。不幸が幸福を支えているのだ。幸福は不幸をベースにした幻想なのだから、幸福でいるためには、多くの不幸を知っておく必要がある。つまり、不公を知らない人は幸福になれないと、言うことである。

つまり、世界一不幸を体験した人は、幸福に思える事が無限になる。逆に世界一幸福な人には不幸しかないとなる。それは嘘。幸福を感じる能力の差のような気がするのだ。