1日の練習も終わり待望の晩御飯。しんどすぎて食欲もないけど食わにゃ死んでしまう、と思いながら食堂らしき場所へ。給食みたいな食事が並んでおり、お世辞にもテンションの上がる内容ではなかった。が食わにゃ死んでしまうということで勇んで食べようと手を合わせた時に私達1年生の主力のオカズが瞬く間に先輩の皿の上にダイブしていった…残ったのは生野菜と極少量のお新香と具がほぼない味噌汁。『戦時中か!?』とツッコミたくなる気持ちを抑えて口に運ぼうかと思ったら…丼にご飯を押し込んでいる先輩の姿が。そして山のように詰め込んで盛られたご飯が私の目の前に…『日本昔話かっ!?』とツッコミを入れる気すら起こらずに『生野菜でこんな量の白米は食えねぇ…』と心の中で嘆きながらお新香と味噌汁を大切に使いながらお米を食いまくった。
しかしこのお米は丼にぎゅうぎゅうに押し込まれているため、いくら食べても減らない。そして、元々あまりお米を食べない生活だった私にはかなりの苦行になった。もちろん他の1年生も限界がきていた。
『残してもいいのかなー?』なんて思ってみても『無駄だ!』と言わんばかりに拳を固めた先輩が目を光らしている。
だがもう早々に大切な少量の味噌汁達も力尽き、残ったのはさほど減ってないお米。腹には何も入る隙間がない。普段はありがたいお米がこんなにも憎らしいとは…。『お米ダメ、ゼッタイ』と頭の中で唱えながらもどうしようも口にお米が入らない。




……数分後1年生が代わる代わるトイレへ。トイレから帰っては飯を喰う。
そう、トイレで1年生は口に指を突っ込ん便器に大量の米粒を酸い臭いとともぶちまける。
なんて農家の人をバカにした行為か。今思えばもったいなくて馬鹿げたことだ。が、当時の私達にとったらいかにして食べて殴られないかを必死に考えた末での行為だった。
涙を流しながら食べ終えて、おかずのありがたさが身に染みた夜だった。