地球防衛軍 ベルカ公国司令部 -8ページ目

mission73 大結集


12月15日 11:26 本部



「こいつはどうするんだ…」


現在研究部では結城博士と正司ある検査が行われていた。


「バーストソラスに謎のコンピューターウイルスが発生するとは…」


「否、コンピューターウイルスの対策は強化されてある筈です。」


「今や最終防衛の要として重要な彼がこんな時に…」


「…とにかくヴァグナを呼んでくれ。俺は今から隊員に知らせなければならない事がある。」


「大事な事とは一体…」


「今さっきオペレーターから聞いた話だ。」


正司は少しだけ沈黙を作って博士にこう言った。







「各司令部との通信が途絶してしまった。」







数分後・・・


遂に各司令部と交信不能に陥った日本のEDF。


司令官の正司はモニターにではなく、ブリーフィングルームにその身を生き残った隊員に晒す。


「これまで生き残った君達に言わなければならない。」


正司はしばらくの間、沈黙を作る。




そして…


「各国との通信が不能になり、我々は孤立してしまった。恐らく、残ったのはここだけかも知れない。

奴等は最後の攻撃として廃墟に大部隊が結集している。」


モニターを見ると、映像にはインベーダーの大部隊が結集しているのが見られる。


「この状況下、何の支援も無く、物資も少ない状況だ。この数を相手するには自殺行為に値する。

だが私は諦める訳には行かない。この作戦は私も赴き、作戦の参加は自由にする。」


すると正司はここから逃げ出すかの様に一目散にここから退室しようとした。




俺は司令官専用の個室まで来た。


理由はただ一つ。

自分自身が出る事、作戦の参加自由の二つがどうしても腑に落ちない。


「正司…」


「時也か…どうした。」


「どうしたもこうしたも…」

「俺が戦場に出る事と作戦参加の自由かの事か?」

正司が言って来た事は見事に当たっている。確かに俺はその事を聞きに来たんだ。


「聞きたいなら言おう。

俺は司令官になってから戦場に赴く事が無かった。戦場に赴く部下達は激戦の中を戦い、そして散って行く。

俺は部下達にここから指令を出すだけで死んでいく所を目の当たりにしてない。」


「理由はたったそれだけか…?」


「この状況下、俺も戦場に赴かなければ死んで行った部下達に申し訳ない。だから俺は戦場に出る。」


「もう一つ、参加自由の作戦は?」


「勝ち目の無い戦いで無駄死にしたくない奴等が居る筈だ。だから俺は…」


気付けば俺は、理由を聞き出す筈が、尋問になっていた。


「一つ言うぞ。お前が戦場に赴いたら誰が指令を出すんだ?」


「副司令の黒崎に任せる。」


「それで良いのか?お前が戦場に出て死んだ仲間達はそれで納得するのか?」


「俺が決めた事だ。隊員如きのお前が口出しするな!これ以上何か言ったら容赦しないぞ!」















バキ・・・


俺は手に力強く込めて正司を殴った。


「じゃあもう何も言わねぇ。勝手に戦場に出れば良いじゃねぇか。」


俺は多くの武器を持って大部隊が結集している廃墟へと賛同する仲間と共に出撃した。





13:11 廃墟



大部隊は恐るべき軍事力で俺達を圧倒する。

最後の攻撃を仕掛ける為、奴等は容赦ない攻撃を仕掛けるのだろう。


敵の数は俺達だけでは行き届かない程多い。


空母五機。その全てはバゥを積んでいる。

近衛100機。伏兵50機。


空を見上げるとディロイが七機増援で地上に降り立つ。


地上には既にバゥの群が成している。もはや巣としか言い様がない。


確かに勝ち目の無い戦いではあるが、逆に殲滅してしまえば大打撃を与える事ができるだろう。


俺と共に大部隊を攻撃に来たのは玲奈、晴斗、瑠璃華、霧香、結衣、章造、ガルド、神子の八人。


そして俺と正司を加えれば十人。


真二や結城もこの作戦には参加する奴等だが、生憎三日前から別エリアから責めて来る増援部隊の迎撃に当たっている為、この作戦には参加していない。





「奴等をここで落としてやろう。侵略者に目に物を見せてやれ!」


俺達は敵の大軍に目掛けて攻撃を仕掛ける。


「良し、先ず俺が先制攻撃を仕掛ける。どの攻撃でも激戦は避けられないからな…」

晴斗はライサンダーZでディロイの中核を攻撃。弱点に見事着弾した為、一発で沈黙した。
だが先制攻撃によって大軍はこちらに気付き、反撃を仕掛けようとする。

「時也さん。空の敵は私が片付けます!」


「ステルス機にも気を付けろ。」


玲奈は上空で旋回する近衛、伏兵を殲滅するべく空へと上がる。

俺は脅威となるバゥの大軍に攻撃を仕掛ける。

奴等が飛ばして来る糸を日本刀【金色】で切り裂く。さらに近付いた所でSG-99MRで敵を掃討する。


「時也!背後ががら空きよ!」


背後を見ると瑠璃華が反対側のバゥと交戦していた。


「悪いな。背後は任せて良いか?」


「何時でも良いわよ。何だったら場所を入れ替えする?」


「遊んでいる暇は無い様な気がするぞ?」


「まぁ良いか。この無駄に誕生した虫野郎を駆逐してやりましょう!」


「この大群のバゥは痛くも痒くも無いな!」


俺はスパローバスター二丁でバゥを掃討する。

一方の瑠璃華はEX3連プラズマ・ランチャーでバゥを掃討。さらに上空から低空飛行して来た近衛三機に対してマスター・レイピアを浴びせて近衛を落とした。





~玲奈視点~


私は今、上空で近衛、伏兵を相手していた。今回の伏兵は高性能のステルス性能を持っている為か、特注のゴーグルのレーダーで捕らえる事は難しい。


奴等汚い事考えだな…


だけどは私はそんな物に屈する事も無く、ゴースト・チェイサーの引き金をすっと引く。

消費量が高そうに見えるけど無限PEユニットを装備している私に死角は無い!


《くそっ!絶望少女相手に何機落とされてるんだ!》


《落とせ!さっさと落とすんだ!》


私はレーザー・チェーンソーで近衛と伏兵を切り落とす。

大きな傷跡を与えて地上へ落とした。


『玲奈~!聞こえる!?』


無線からは結衣の声が聞こえて来た。


『そっちの方は大丈夫?』


「大丈夫よ。そっちの方こそ大丈夫!?」


『大丈夫!』


「そう。この無駄に作られた鉄くず共を落としてやろう!」


『そうだね?』


私は再びゴースト・チェイサーとレーザー・チェーンソーで空の敵、近衛と伏兵を次々と落とす。


「ここまで集結してるのに…旋回能力低すぎるでしょ…」


一部の近衛は数で圧そうとするから呆気なく終わった。

「エス○ンみたいにマニューバ使える奴等居ないのかな~…」


真面目に戦って置きながらこんな事考えてしまうなんて…不甲斐ない…





~時也視点~

「ディロイの奴が起きやがったぞ!」


先ほどまで待機していたディロイ全機が起動して攻撃体勢に入った。


「プラズマ砲台を狙うぞ!」


「了解!」


瑠璃華は砲台まで迫りマスター・レイピアで中核を破壊してディロイを仕留めた。


「七機じゃ手に追え…クソッ、ディロイの増援か…」


空を見上げると火球が落下して来る。ディロイが増援として来たんだ。


「おい!誰か空いてる奴居るか!」


『ディロイの動きが鈍すぎて狙い撃ちできないぞ。』


『晴斗、狙い撃ちなんてしなくて良い。』


『はぁ…どう言う事だよ章造?』


無線からは章造の声が耳に伝わる。


『神子が居る。彼女に任せよう。』


無線では晴斗と章造が話し合いをしているらしいが…


するとディロイ三機が謎の攻撃によって破壊された。


「あっ、あれ神子ちゃんだよ!」


「神子って…もしかして笑うメカキラーか…?」


「そうだよ…あ、見て見て。神子ちゃんが攻撃を仕掛けるから。」


ちょっと待て。今この状況で見られないだろ!





私が神子ちゃんの晴れ舞台を見ているとぶっ飛んだ戦法でディロイを破壊する。

彼女は何処かに隠し持っている特殊ワイヤーでディロイを縛り付ける。

敵は身動きがとれず、彼女の瞬殺で機体は炎に包まれる。


一方神子ちゃんを糸で足止めしようとするバゥだが瞬間移動をした彼女に外される。

そいつ等に対して私はEX3連プラズマ・ランチャーのプラズマを与えて吹き飛ばす。


さらに背後から襲おうとしたバゥをマスター・レイピアで仕留めた。


「はは。お前の動きは隙が無いな。」


「私は…ヴァンドの仇を取るだけよ。こんな軍勢なんて地球で葬ってやるわ。」

「ここをインベーダーの墓場に変えてやる。敵軍は必ず地球から生きて返さん。」

気付けば時也との共闘戦は久しぶり。しばらくの間は彼と行動はしていなかった。


「時也、まだ死なないでよ。伝えたい事があるから。」


「その台詞はの一部はお前に返す。それと俺は死なない。」




~晴斗、霧香視点~

「巨大生物がここまで迫って来てるよ。」


インパルス迎撃で迎撃させたいが、装備できる菊乃は三日前から別の作戦で今は居ない。


「霧香、あれで迎撃できるか?」


「あれって、もしかして…」


「そいつなら侵攻ルートを塞ぐ足止めにもなるだろう。」


「敵本体攻撃は…アイツ等に任せればどうにかなる。」


「今取り乱して無いかな~?」


「良し、さっさと足止め、迎撃するぞ!」


霧香は手元のモノを侵攻する群れに目掛けてある支援兵器を投げ付けて敵の侵攻を迎撃した。


武器の名前はエンドオブアース。


十本のレーザーが照射して前方の敵群の行く手を阻んでいる。

レーザーは足止めすべく敵を死滅させた後も蜂の巣にした。


「敵が多過ぎる。手に負えない。」


「バーストソラスが戦場に居ればどうにか出来るのに…」


「何でも、不具合が発生したらしいぞ?」


「…どんな事が?」


「とにかく。俺達はこいつ等をどうにかしよう。」





~時也視点~


奴等と交戦を交えて何時間か経過した。

バゥ、近衛、伏兵、ディロイの攻撃が熾烈過ぎて空母を一機しか落とす事が出来ず、残り五機は対応できない状況だった。


「早く拠点の空母を落とさなきゃ私達が不利よ!」


「そう言ったって、ディロイが目障りで…チクショウ!また増援が来やがった!」


苦戦する最中、空からは火球が、ディロイがまた追加された。


『時也さん!近衛と伏兵も増えました!』


玲奈の方もどうやら苦戦を強いられてるようだ。やっぱり大規模な結集だ。


「時也!避けて!」


後ろを振り向くとバゥが居た。すると奴は多量の糸を飛ばして来て俺は餌食になった。

さらに状況が悪い。前向きならどうにかなりそうだったが、後ろ向きじゃどうにもなれそうにない。


「待ってろ!今助けてやる!」


時也に糸を放ったバゥはSG-99から放たれた弾薬に撃たれた。


「正司か?」


「後ろが隙だらけだったぞ。」


「悪かった…って、正司、お前その格好は何だ?」


正司の装備を見ると戦闘中にも関わらず驚いてしまった。


「何って、普通だろ?」


待てよ…これの何処が普通だよ!

背中に武器二つ、左右の腰に武器一つずつ、そして手持ち。


どうかんがえても普通じゃないだろ!?


「…似た者同士。流石兄弟と言っても過言じゃないわね?」


「はぁ…」


そんな事を瑠璃華に言われて溜め息をついた。


「さぁ。お喋りはここまでだ。」


俺達は迫り来る敵を相手している。空母撃墜までには至っていない。







時也達が大規模の結集部隊を相手している最中…


防御陣地として作られたこの地域は戦車と円盤の残骸、隊員と巨大生物両方の死体が横たわっていた。

そこには真二と結城の姿もあった。


「はぁ…はぁ…真二。奴等はもう撤退したか…?」


現在二人塹壕に隠れて外の様子を伺っていた。


「阿呆が…奴等は撤退の意味なんか理解してない。否、出来ないって言えば良いか?結城、機銃の弾はどん位だ?」


「機銃の弾はとっくに無くなったよ。」


「はは…外を見てみれば敵味方問わず死体が転がってる。」


「楡野は本部へ戻ったっきり昨日から帰って来ないぞ…?」


「女の子達から通信も入って来ない…」


「とにかく…麻奈達が生きてれば良いが…」


「そもそも弾薬を取りに行かせた将琉のぼっちゃんが帰って来ないじゃないか?」


「…こんな状況だ。入って来た巨大生物と戦ってんだろ?」


最早二人は半ば絶望して諦めかけていた。


真二が外の様子を見ようと外を伺うと…






「おいおい、マジかよ!?」


真二の眼の先には空母の大船団が迫って来てた。その数は凡そ40機。護衛の機体が合わせて800。


「世界を焼き払った戦闘狂がこっちの掃除に回されて来たのか…?」


数的に彼等には最早勝ち目が無かった。


「態々そっちから集団自殺とは…」


真二は機銃で先攻の近衛部隊を迎撃した。先頭の機体は文字通り撃ち落された。


「ああ…もう冷却かよ…。なら奥の手が必要だな…」


「真二、一体何を使う気だ?」


真二が取り出したのはジェノサイドガンだった。


「馬鹿!何する気だ!?」


真二は結城の呼び掛けに応じずジェノサイドガンの引き金を引いた。

閃光弾は先頭の伏兵には着弾せず、中間位置に居たステルス円盤に着弾。大爆発によって周囲の円盤が撃墜した。さらに風圧に耐えられなかった近衛が塹壕の角に直撃した。


「馬鹿野郎!いきなりそれで使うかよ!?」


「…態々死に急ごうとしてたんだ。これ位やってあげないとな!」







さらにまた別の位置では菊乃が対巨大生物用の爆弾を仕掛け神楽と零歌は護衛に当たっていた。


「あぁ…そっちは和也君と真二が居る塹壕!」


「…これでは…突破されます。」


数多くの円盤が真二達の塹壕を攻撃しているのを彼女は見逃さなかった。

彼女の後姿を見た菊乃が心配そうに覗き込んで来た。


「心配ないよ。菊乃ちゃんは爆弾を仕掛けて?」


神楽は菊乃に心配を掛けない様に笑顔で返答した。


「零歌。私は二人の所へ向かう。菊乃の援護を任せて良い?」


「では、こちらはお任せします。」


神楽は零歌に菊乃の護衛を頼み、彼女自身は二人の救援に向かった。


彼女は途中遭遇する円盤軍のレーザーの猛攻を掻い潜りながら二人のもとへ向かっていた。


「うるさい奴…こいつ等に追い回されていれば良いのよ!」


彼女はフェンリル3WAYとゴースト・チェイサー二つの武器で10回のトリガー引きで上空の近衛、伏兵の計37機を撃墜した。


でも、空を覆う敵の数は減るどころか増える一方だった。


すると、上空では真二が放ったジェノサイドガンによる大爆発が発生。数多くの円盤が地上へ墜落して、その範囲に居た神楽はPEユニットを作動して上からの残骸を掻い潜って行った。





「麻奈!?一体どうして!?」


「はぁはぁ…二人の事が心配で…」


神楽は泣きそうになりながらここまで来た理由を言った。


「俺達の心配は良いけど、こっちは菊乃ちゃんと零歌ちゃんが心配になって来たぞ?」


真二はまた只管ジェノサイドガンの引き金を引いていた。







だが・・・


「おいおい!マジかよ!?」


ジェノサイドガンからは煙が発生し、数秒経つ後に過剰加熱で大破した。もう使う事が出来なくなった。


「最凶の兵器が…」


「人間の作った兵器は…この程度だったって事か…」


「ならこれで壁を作る!真二君退いて!」


神楽はヘブンズ・ゲートαを塹壕から上に向けて投げた。上からの放射で円盤の大半が焼け落ちた。

だが、それでも円盤の数は増す方だった。


「チクショウ!害虫が上陸しやがったぞ!」


空母から投下された金色甲殻虫、鎧バゥのダブル変異種が海岸に上陸した。


「…私達…もう無理なの…?」


『…ザザ…ブブ…』


「おい。何だこのノイズは…?」


『…隊員…神楽隊員…』


微かだが声の主は零歌だった。


「その声…零歌!どうしたの!?」


『巨大生物が入って来て…閉じ込められました…』


零歌は絶望してもう泣きながら状況を報告した。

彼女等が居た塹壕に巨大生物が入り込み、二人は閉じ込められた。


「どうにかならないの!?」


『武器が…PEユニットに不具合が出て供給が…』


彼女のPEユニットは不具合が生じ武器へのエネルギー供給が出来なくなってしまった。勿論飛ぶ事も出来ない。


「…最早これまでか。」


真二は終わりが来たと口にした。







「…まだ終わってない!持ち堪えろ!」





13:01 廃墟



「はぁはぁ…」


「はぁはぁ…」


俺と瑠璃華は大半のバゥ、近衛を殲滅した。だが、限界は近かった。


それと…俺は正司の戦い方を見て違和感を覚えた。

俺と同じ武器五つ装備で敵を相手してる筈なのに、息の一つすら上がってなく平然としていた。


「正司テメェ…何でまだ息が上がってないんだ!?」


そんな事を口にしてしまう。


「それを考えてる暇はあると思うか?」


すると円盤が突如姿を現した。


「光学迷彩を備えた迷彩円盤か…生見は初めてだ」。


迷彩円盤は突如現れたと思ったら攻撃をして来やがった。


すると瑠璃華が奴の頭上に乗り込んだ。


「姿を現すのが間違いだったようだね?」


彼女は迷彩円盤にマスレイを浴びせて破壊した。


「確かに考えてる暇は無いと思うな…」


俺が武器を構えると、上空から玲奈が降りて来た。


「時也さん!大変です!

敵の猛攻が熾烈で結衣とガルドは耐え切れず撤退。速水隊員と霧香さんも撤退してしまいました。」


玲奈は息を上げながら状況を報告した。


『作戦エリアで交戦中の隊員の皆さん。応答願います…』


「アナ!どうしたの!?」


無線からオペ子が何かを伝えようとしていた。


『敵の増援が迫って来てます…。』


オペ子の報告により…、


「どう言う事だ…」


「司令官…」


「…本部に居る奴等に伝えろ。本部を放棄して津川浦へ逃げろと伝えろ。」


『えっ…』


「良いから伝えるんだ!」


『…了解しました。司令官方はどうなさいますか?』


「こちらは撤退する。」


「正司…」


【撤退?帰還の間違いだろ?】


「…何だ?この声は!?」


「この声…バーストソラス!?」


【瑠璃華か。相変わらず元気に戦ってる様だな!】


「え!?でもどうして貴方がここに?」


【いきなりだが別れを告げに来た。】


「ちょっと!別れって何よ!?」


【我の身体が…我で無くなりそうなんだ。】


「だからどう言う事よ!?原因は何なの!?」


【時間が経てば自分自身で制御できなくなると言う事だ。】


バーストソラスは自身の身体の中で起こっている事を全員に告げた。


【恐らくは、我の精神を殺す為にインベーダーが開発したAIの可能性が高い。】


「…でも待て。なぜ態々AIを…?」


【ウイルスだと破壊、破損してしまい、AIなら精神破壊後洗脳が可能だからだ。】


「もしかして…」


【AIが我の精神を今破壊している。だからここで、我が我で無くなる前に敵大部隊諸共自爆しようと思う。】


「自身に埋め込まれたジェノサイドVで自爆する気なのね?」


ジェノサイドVは元々大群に追い詰められた時に使用する自爆兵器だった。

けど、彼の中にAIが侵入してこの為に使われる事になった。


「おい。まだ戦闘している章造と神子を連れ戻したらどうだ?」


「私が連れ戻してくる。」


瑠璃華は章造と神子を連れ戻しに向かった。







一方章造と神子はディロイと乱戦を交えていたが、形勢は二人の方が上だった。


章造は突きでディロイの中核を破壊。中核には罅が割れ、動かなくなった。

さらに神子は特殊ワイヤーで二機のディロイを雑に縛り拘束する。縛る強さを極限まで加えられ中核はポンと抜かれた。力が抜けたような勢いで本体は地上へ落下した。

最後の一機を章造は自身の刀でディロイの中核を貫いて破壊した。さらに下へ振り下ろすと言う容赦無しの追い撃ちを掛けた。


「にゃはは♪キレイに抜け落ちたにゃ~♪」


「確かにキレイに抜けたな…」


さらに神子はワイヤーをもう何本か引っ張った。ワイヤーの先にはディロイの破損した中核が残存していた。


「にゃは♪人類の助けになると思ってこれ等はお持ち帰りするにゃ♪」


神子は中核一つを章造に手渡した。


「章造!神子ちゃん!」


二人を連れ戻すべく現れた瑠璃華。


「今直ぐここから退避するわよ!」


「あぁ?どう言う事だよ!?」


「…バーストソラスがここで大軍諸共自爆するわ。」


「一体…」


「話は後よ!今はここから退避するのよ!」


三人は直ちにそこから退避した。途中遭遇したバゥ数匹は瑠璃華と章造が手っ取り早く排除した。






「さて、これで最後か…?」


章造、神子は時也たちと合流した。


【ぐぅ…もう…我の身体で…ぐぁ…】


バーストソラスには既に限界が近付いていた。


【早く逃げろ!】


「おい…」


【それと瑠璃華。お前に伝えたい事がある!】


「何!?」










【決して悲しみに浸るな!後は…任せ…】


『こちら本部。バーストソラスは自爆体勢に入りました!直ちに退避してください!』


「バーストソラス…














分かってる。私はもう悲しまない。」


【…それで良い。ヴァンドも喜ぶ。】


「…うん。」


【ぐっ…我は…もう…】


「…さようなら。」


作戦エリアに居た数えられる程の隊員はその場から急ぎ離れた。


『自爆まで残り十秒。5…4…3…2…1…』























一方真二達は・・・


「…敵空母が…次々と墜ちて行く…」


空母は飛来して来た弾道ミサイルにより、次々と撃墜して行く。当然真下に居た巨大生物は巻き込まれて死滅。


《どう言う事だ!?》


《弓状の大陸は軍事大国じゃ無い筈だぞ…》


《…この大陸には…まだ兵器が隠されて居たのか?》


《近付いたら殺される!うわぁぁ》


弾道ミサイルは容赦無くインベーダーへと攻撃を掛ける。


「敵の大半が死んでく…」


真二達は塹壕からその様子を覗いていた。大半の空母が海上に撃墜して行くのを目に焼き付けた。

すると攻撃の手は止み、残った空母は退却して行った。


「攻撃開始!残った奴等を生き漏らすな!」


突如現れた武装集団はAS-99やSG-99で残った巨大生物を掃討した。


真二達は銃声音を耳にしてある事を感じた。


「味方が…来たのか…?」


結城は塹壕から外の様子を覗いた。


「あの服装は…EDFじゃないぞ…」


「え…?」


すると武装兵は塹壕に乗り込んで来た。


「大丈夫か?後は我々に任せて君達は津川浦へ向かいたまえ。」


武装兵は車両への道を指で案内して彼自身は戦闘へ戻って行った。


「…とにかく。案内された通りに行こう。」


「待って!菊乃と零歌がまだ…」


「アイツ等に頼るしかない。俺達は…」


「お前等!先に行ってろ!俺は奴等の加勢してくる。」


真二は結城達の呼び止めに応じず、武装集団に加勢した。

突如現れた武装集団(真二も含む)により、沿岸部の大部隊を撃退する事に成功した。





真二達は津川浦に到着した。

そこの小さな病院では本部へ増援要請に向かった筈の彩華が眠りに就いていた。


真二は医師から、「彼女は本部へ向かう途中、インベーダーからの奇襲で傷を負ったらしい。」と、聞いた。


その後、沿岸部に出向いた武装集団は津川浦に到着した。

武装集団の中には菊乃と零歌の二人の姿もあった。


沿岸部防衛隊の生き残りは津川浦で療養を受ける事になった。




日本を攻め入った大部隊の大半は壊滅状態に追い込まれ、撤退を余儀なくされた。


だが、この大部隊はほんの一部に過ぎない。

さらなる部隊が彼等を苦しめる事になるだろう。




to be countinue




次回 死地 撤退した人類と追撃を仕掛ける侵略者どちらかの墓場