久喜東スマートインター構想は事実上の白紙へ | 久喜市議会議員 貴志信智(きし のぶとも)オフィシャルブログ「FROM HERE!」Powered by Ameba

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市が設置を目指していた久喜東スマートインターチェンジが、事実上の白紙となったことが分かりました。  



-3行で言うと-


•市長公約だった久喜東スマートインターチェンジは、現状において採択の見込みがないことが判明 

•方針を変更し、今後は「地域活性化インターチェンジ」を目指すと言うが、要綱上の対象ですらなく、実現は更に困難

•損切りも重要な判断!メンツのためにズルズル続けるのは避けるべき!

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事業費が高すぎて採択は困難
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インターチェンジの設置は、当然ながら久喜市の一存では出来ません。

国の要綱に基づき「採択」を得る必要があります。 

しかし、スマートインターチェンジの設置を希望する自治体は全国に数多くあり、採択を得るのは容易ではありません。

採択を受けるための判断材料の1つが「事業費」です。(国も費用の多くを負担するため、高すぎる事業費=国の負担が増える=採択されない) 

そうした中、久喜東スマートIC構想で見込まれた事業費は、上限と言われる40億を大きく上回っており、国から採択が困難である認識が示されました。


また、事業費を減らそうにも、立地条件などにより削減幅には限界があります。

つまり現状では、久喜東スマートインターの実現の見込みは事実上無い(白紙)ということです。


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更に困難な「地域活性化IC」を目指す?
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前述のように、スマートIC実現の見込みは現状では事実上無くなったわけですが、

市長は「地域活性化インターチェンジ」を目指すと方針転換を表明しました。 

しかし、
「スマートIC」と「地域活性化IC」は、同じく「インターチェンジ」でありながら、全く異なるものです。 

まず大きく違うのは費用負担。


スマートICの場合、久喜市の負担は約1億円とされていましたが、

地域活性化ICの場合、久喜市の負担が大幅に増えることは確実です。20億、30億となる可能性もあるでしょう。 

今年度当初予算で示された貯金(財政調整基金)が250万円しかない財政危機を迎えている久喜市に、負担できる範囲を超えています。

市長は、議会の答弁で「実現するとしても20年~30年先かもしれない」との趣旨で発言していましたが、時期が問題なのではありません。

そもそも「安く出来るから」スマートICが魅力的だったはずです。


20億も30億も掛かるならば、費用対効果として著しく疑問ですし、


同じ金額で実現できる他の事業との比較は当然に行われるべきです。


そして決定的に違うのが、採択の基準となる「要綱」です。

答弁でも明らかになったように、地域活性化ICの場合、

現在の要綱上、久喜東の候補地は対象外です。


市は「要綱の変更を国に求める」と言いますが、

国が久喜市のために、わざわざ要綱を変えることは、およそ現実的とは思えません。

つまり、

「今のルール(要綱)では無理だし、負担も跳ねあがるけど、とりあえず目指します!!!!」

という、実現性度外視の方針変更と言わざるを得ません。



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「損切り」もリーダーの資質 
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仮に1億円の投資でスマートICを久喜駅の近くに設置出来るなら、久喜市に一定のメリットが存在したのは確かです。

リスクのない挑戦はありません。

結果に対して責任及び説明の義務が生じるのは当然ですが、リスクをとった挑戦そのものが責められるべきでは無いと思います。

しかし、

大きく条件が異なり、そもそも要綱上の対象ですらない「地域活性化IC」に、今から方針転換をするとなると、話は別です。

ここまでスマートICの検討には約4,800万円(+従事した職員の方のマンパワー)が掛かっているのは事実ですが、 

ズルズルと構想を引っ張り、これ以上の損失が積みあがることは避けるべきです。

財政的にも、要綱上も、実現の可能性がほとんど無いと思われる地域活性化ICに、これ以上固執するならば、

「政治的な体裁」や「メンツ」といった、市民の利益とは全く関係のない動機を疑わざるを得ません。

一定の損失があったとして、そこで「損切り」することもリーダーとして重要な資質です。

そして何よりも、5千万近くの公金を投じて進めていた自らの公約が、暗礁に乗り上げ、方針を変えるならば、

市長は自らの言葉で、その経緯を市民に広く「伝わるように」発信するべきです。

via 貴志信智 公式サイト
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