三行で言うと・・・
・スクラップ&ビルド(新規事業の立ち上げの際は、既存事業を廃止する考え方)が久喜市の予算編成のモットー
・しかし、ビルド(新規事業)の広報は行うものの、スクラップ(廃止事業)については広報していない状態の改善を、議会で提案→実現
・マンネリ的に続いている、非効率な事業を廃止し、住民ニーズにあった事業に予算を充てるべき!
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小さな改善ですが、議会で改善を要求した内容が実現いたしました。
久喜市は、予算編成の基本姿勢として「スクラップ&ビルド」掲げています。
※スクラップ&ビルド= 新規事業を行う際には、既存事業を廃止すること。≒限りある予算を有効に使うべく選択と集中を進めること
しかし、昨年度まで各事業の概要と予算額を市民に公開する資料において、
「新規事業」=「ビルド」はアピールするものの、「廃止する事業」=「スクラップ」に関しては、特に公表していない状況が続いていました。
例えば、廃止された事業を探すには、分厚い予算書から探すか、昨年の資料と見比べる必要があり、大変な手間。。
私はこのような状態は、適切な情報公開とは言えないと、「新規」と「廃止」はセットで明記するべきだと議会で提案を行いました。
その結果。今年度から、しっかりと「新規事業」=「ビルド」と「廃止事業」=「スクラップ」が明記されるようになりました。
(公表されたスクラップ事業)
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市議会で仕事をするようになって感じるのは
・行政は、「一度始めたことを止める」という判断が苦手。
・せっかく事業を始めても、効果の検証や、効果によって事業内容を変化させるスピードが遅い
ということです。
このあたりを東京都議会議員のおときた駿さんは「官僚(行政)の無謬性」として、大変わかりやすく解説をしています。(文末のURLを是非ご覧下さい)
・市役所と民間企業は果たすべき使命が違うこと、
・持ち株数に応じて発言力が変わる民間企業に対し、行政は全住民に平等でなければならないこと
などを差し引いても、効果・検証・変化という観点においては「潰れる」リスクを背負っている民間企業と、どうしても決定的なマインドの違いを感じます。
そのあたりの意識変革の第一歩には、スクラップ&ビルドの、特に「スクラップ」の部分も積極的に広報していくべきと考えていました。
今回の菖蒲文化会館、栗橋文化会館の管理を民間委託する事業は大賛成です。
久喜総合文化会館も、民間委託により民間の工夫が行き届いた非常に活気ある運営が行われています。
今回の情報公開法の改善が、限りある予算を「選択と集中」を進める=「効果を検証し、必要な形に変化する」という意識の醸成に繋がるよう、引き続き議会から提言を続けていきます。
参考:東京都議会議員 おときた駿ブログ 「官僚(行政)の無謬性」http://otokitashun.com/blog/daily/9141
参考:平成28年度久喜市予算の概要