ムカつく(むかっ腹が立つ)、腹が立つ、断腸の思い・・・etc
お腹(腸)を用いて感情を表す言葉って結構ありますね。
ナンでお腹なんでしょうね。
でも、確かにイラ~っとすると、お腹が波立っているような感覚になります。
先日、内臓感覚という本を読んだのですが、
英語で「直感」は「Gut feeling(腸の感覚)」というらしい。
(本自体はかなり専門性が高くて一般書籍として読むには難解です)
腰腹文化(by斉藤孝さん)の日本人だけじゃなく、
西洋人もそんな感覚があるんですね。
それはともかく、この本によれば
腸神経と脳神経はことのほか仲良しのようで、
その親密な関係性ゆえ情動にお腹の表現が多いらしい。
逆に、ストレスや悩みが過度になると消化器系粘膜が
やられやすい、というのも脳腸相関に関係していそう。
脳は、人間の体で唯一、物質と波の変換を行っています。
刺激を電気信号に変えたり、脳波を発していたり、
受け取った信号(情動)を解釈して分泌指令を出したり。
こういった高度な調整能力のせいで
脳は高尚な地位を得ているけれど、
その実、腸(最適な栄養吸収)のために全身をコントロール
しているわけで・・・主従の関係から行くと腸が主だったりする。
(生命維持的な側面からすれば)
肌は汗皮脂の排泄、外部刺激のモニタリング&プロテクション
を担っているけれど、そのミクロな世界では生命体を守るために
ものすごい精巧な仕組みがある。
表紙細胞は神経細胞のような働きをするし、
肌表面では目に見えない微生物が防御に一役買っている。
かくして、脳・腸・皮膚の相関関係は
人間のホメオスタシスを維持するうえで大きな動力源となるわけです。
(しかも、腸(便)と肌の状態は自己観察でき調整可能!)
脳・腸・皮膚=心・体・肌(姿)がホリスティックにつながり影響しあうことは
感覚的にも、生理学的にも自明で、
ならば、それをうまく活用して動力として使うのが美の知力でしょう。
第六感・直感(=Gut Feeling)を大事にできる人間は、
腸の感覚を磨いている人なのかも知れません。
ということは、腸をいじめるような食生活やストレスが常態化すると
直感はちゃんと発揮されないか、常に腹が立ちやすい状態になるのかも?
あながち外れてないきがする。
いつもイライラしている人や、
なんだか人に騙されやすい、なんていう人は食事を見直す必要があるのかも。
反対に、腸が喜ぶことをしていたら、
直感が働いてリスク回避ができて幸福感が増すカモ?
それはいいすぎとしても、
少なくとも腸が喜べば脳と肌も喜ぶ(ホメオスタシスを発揮できる)
というのは事実のようであります。
腸育・脳育・肌育=美育 ですな。