最後までがんではないと疑わなかった

 

 

岸あさこです😊

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10月はピンクリボン月間。

早期発見された方々のエピソードをご紹介いたします✨

 

 

【Iさまのケース】

 

実は私が小学校入学したての時、母が35歳で悪性リンパ腫に罹患し、治療をしていた事もあり、子ども時代から家族で食生活には人一倍気を配って暮らしてきました。

 

 

そのせいもあり、「がん」は身近でもあり、「私は絶対がんにはならない」と言う漠然とした自信がありました。

 

 

なので、ずっと「がん検診」を受けた経験がありませんでしたし、生涯受けるつもりもありませんでした。

 

 

しかし、2019年に訓子府町の50歳のお誕生日検診の無料券が届き「無料だから人生で1回くらい検診というものを経験して、話のネタにでもしよう」と突然のひらめきと思いつきで軽い気持ちで11月に検診を受けたところ、要精密検査となりました。

 

 

この時、町の若い保健師さんが勤務中の私を訪ねてきて「早めに精密検査を受けて欲しい」と真剣に話されました。

この時点では「いやいや、どうせ異常無しでしたってなるよ」と笑いながら受け流しつつ話を聞いていて、正直、精密検査に行く気は全くありませんでした。

がしかし、「旭川に遊びに行く気持ちで良いので」と必死に説得しようとしている保健師さんの姿に押されて「遊びに行くついでなら受けに行こうか、こんなに心配してるし。受けてやっぱり何でもなかったよって教えてあげよう」と思い、精密検査を受ける事を決めました。

後から聞いた話では、保健師さんの元には「乳がんと強く疑われる」と明確に知らせがあったそうです。

 

「早めに」と保健師さんは言っていましたが、クラスを持っていたのでシフトの都合や、休める日を模索して、2020年1月に旭川がん検診センターで精密検査を受けました。その日までも「自分が乳がんになるはずがない」と信じていた私は、何ら変わりなく日々を過ごしていたし、誰にもこの事を話しませんでした。

 

 

精密検査を受けた日、「異常なし」と自身のあった私ですが、急に検査項目が追加になって、何となく雰囲気がおかしいなと感じ、嫌な予感はしつつも「異常は見つかりませんでした」と医師から言われる事を想定して診察室に向かいました。

真剣な表情でマンモグラフィと超音波の画像をいくつも見せてくれながら、わかりやすく詳しく説明して下さる内容は「これは癌の特徴なんだよ」と要所要所にあり、「ほぼ100%の確率で悪性だと思います。確定の為に細胞診をします」との言葉に全然ピンと来なく笑ってしまいました。

 

 

その日の去り際も、医師と看護師さんが「癌と聞いてショックでしょうが」と優しく気遣ってくれましたが「全然。平気なんで大丈夫ですよ~」と明るく笑顔で答えていました。

 

 

なぜか本当に平気だったんです。

「それでも絶対がんじゃないわ」と以降も内心余裕ですらいて、まだ誰にも話しませんでした。

 

 

2週間後、結果を聞きに行くと「一人ですか?」「一人でも大丈夫かな?」と困惑されつつも「右も左も癌でした。すぐ治療しましょう」と言われ、まだ自分の健康に自信を持っていた私は、やっぱり実感がなくニコニコしていました。

治療を受ける病院の相談をしながらも、笑っていたり、「あの病院はあ~だ、この病院はこ~だ」と噂や評判を交えて自分の希望を伝えていました。そして「ドラマだとこんな時って泣くんだよなぁ。あれって間違ってるなぁ。全然泣かないもん」と内心思っていました。

その場で旭川医科大学病院への紹介予約を取って頂きました。

 

 

診察室を出て初めて「どうしよう…家族に何て言ったらいいんだろう…」と病気の重大さより、何か悪い事をしてしまって報告しなきゃいけないような気持ちに襲われました。

 
 

最初にパートナーに話すと「ビックリしてるけど元気に笑ってるから信じられない」と言われ「治療すれば治る病気だから」と本人としては励ましの言葉だったと思いますが、何となく私には響かない言葉がありました。

 

 

帰宅して両親に話すと目を丸くして驚いて、父は無言で泣きそうな表情を浮かべ、母は「治療も含め今後どうするかは自分のしたいように自分で決めなさい。癌の治療は大変だけど覚悟できてる?食事や生活の面倒は見るから安心しなさい。でもまさか…だわ。もし病気になるとしても乳がんだけは考えていなかった」と経験者だからこそと思える言葉がありました。

紋別市に住む姉には電話で話しました。電話の向こうで泣いていました。「病院にはこれから全部一緒に行くから」と言ってくれて「平気だよ」と言っても「いや、付き添う」と言われ、肩の力が抜けて、すごく安心したのを覚えています。

 

 

この夜、初めて「癌になっちゃった」と自分の状態を客観的に見る事ができ「何でこんな事になっちゃったのかな」と漠然と思い「検診なんて受けなきゃ良かった。受けなきゃ知らないでいれたのに」と後悔が頭の中でグルグルして眠れなかったです。

翌日、職場で園長先生に話すと言葉を失っていましたが「待っているからしっかり治療して、必ず戻ってきてください」と言われほっとした半面、退職したほうが良いはずなのに甘えて良いのかと躊躇しました。

職場全体への公表は園長先生からもう少し後にお話しされるとの事で、その日まで約一か月半は何事もなかったかのように元気に笑っていつも通りお仕事をしていました。

 

 

2月後半の職員会議で園長先生が、私が乳がんになった事、間もなく治療が始まりしばらく休むことになるとお話しされる事になり、私からのメッセージとして「女性の多い職場だからこそ、皆さんにも是非、検診を受けて欲しい事と、何か聞きたいことは遠慮なく聞いて欲しい事と、しこりがどういうものか知って欲しいから切除前に是非触って欲しい事」をお伝えしました。

私自身、芸能人の乳がんの話を聞いたり、乳がんが多いという事は知っていても、どこか遠い存在で、意識したことはなかったので、きっと、身近に乳がん患者がいてこそ少しは意識できるものなのかな?と思い、自分の出来る事としてすべてをオープンにしました。

すぐに反応があり、応援の言葉を頂いたり、経緯や状況を聞かれたり、実際に胸のしこりを触ってもらって「想像とは違うからよく覚えておいてください」と伝えていました。

 

そして3月に手術が決まり休職に入りました。

手術に対しては全く恐怖心はなく、手術台上でも笑っていて「余裕です」と看護婦さんに言っていました。

4月からホルモン療法の注射と投薬を始めました。

この注射が、注射というより武器のようなもので、針が釘のような太さで腹部に「打ち込む」ので非常に痛いです。

5月には放射線治療を受けました。

見たこともない装置で、特に痛みもない治療なので毎日アトラクション気分で受けていました。

その後、身体と体力の回復を待って、12月にやっと半日勤務での仕事復帰を果たし、翌3月からはフルタイムで完全復職を果たし、現在はホルモン療法と通院をしながらも元気に3歳児クラスの先生として日々を送っています。

ただ、以前とは違い痛みが出たり、疲労感が強かったりするので、有給休暇を定期的に取らせてもらいながら、無理のないように暮らしています。

 

今にして思うと、精密検査の結果を聞いてから二週間くらいが一番気持ちが不安定だったと思います。

「何でこんな事になっちゃったんだろう」「検診なんて受けなきゃ良かった。知らなかった方が良かった」と後悔のような悔しさがふとした瞬間に浮かんだりしました。

 

 

仕事で子ども達と向き合っていても「この子たちと二度と会えなくなるかもしれない」と思ったりもしました。

家族や周りの人々が心配したり泣いたりしている姿を見て罪悪感を感じていました。

「何が悪かったのかな」「何か悪い事したのかな」と考えて、小学校で友達に意地悪をいた事があったのを思い出したり、人生で嘘をついた時の事を思い出したり、原因を考えてみたりもしました。

実際、家族の前や職場では明るく元気にふるまっていて「明るい癌患者になるよ」と言って笑っていましたが、この期間は眠れない日々を送っていました。

 

二週間を過ぎたあたりからは「治療すれば治る。死なない。早く見つかって治療できる事になって良かった」「せっかくだから明るい癌患者になろう」「必ず仕事復帰する」と前向きになれて、以降は今に至るまで前向きです。

 

 

むしろ今では「もう治っているんじゃないかな」と思うくらい自信をもっています。

手術後は両側だったせいもあり、身体が想像以上、全く不自由で「本当にもとに戻れるのか」と思うくらいでしたが、不自由な点は家族が本当に色々と助けてくれました。

細かい事も気遣ってくれたり、手伝ってくれる事が本当に助かりました。

 

 
 
Iさま、
ご体験談をありがとうございました!
 
 
そのほかの体験者さま

 

 

 

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