強さとエロさと生き抜く力 | 劇団 貴社の記者は汽車で帰社

ごきげんよう!この度、鄧皇后役を務めました筒井です。

 

 

15周年記念公演で、投票の結果選ばれた『花にあらず』ですが、実は私も個人的に大好きな脚本で、もう一度この公演に携われることがとっっても嬉しかったです!

また、初演の時は神奈備皇女、今回は鄧皇后と、魅力的なヒロインを2役も演じることができたのも役者としては大変ありがたい機会となりました。

 

伊勢物語連鎖公演の時も経験しましたが、初演では別の役者が演じた役を演じるというのはなかなかプレッシャーがあったりするもので、意識し過ぎないようにしても影響を受けてしまったり、その辺りが今回の課題でした。

 

演出家には「もっとエロく!」「ここで氏忠を惚れさせて!」と、女の魅力を存分に出すように求められましたが、終演後に「エロかった」との声も一部からいただけたので少し安心しているところです。

皇后としては、かなり凛とした強さの要素が多めだったせいか、つい皇太子にはキツく言い過ぎてしまい反省する場面も……

 

ちなみに小坪と母子役を演じるのはもう4度目になるのですが、母子ともに最後まで死ぬことなく生き切ることができたのは初めてでした。生存率25%()

 

また、今回は頼りになるスタッフ陣をお迎えしての再演ということで、素晴らしい舞台美術や音響・照明の力を借りて、華やかな舞台に立てたことも忘れられません。

特に舞台を埋め尽くした花々は、団員も一人4050個のノルマで作成を手伝い、仕込み日に舞台に敷き詰められていく様を目の当たりにしたこともあり、思い入れの深いセットとなりました。

 

衣装・メイクや小道具についても、初演からはさらに一段とバージョンアップしておりました。氏忠が分身する時のマントも使い回しではなく、新たに今回のために作成されたものだったりします。

大変ご好評いただいた鄧皇后の髪飾りも前回使用したものを強化していただき、ガッチリと頭の上に固めてもらっていました。なかなか重いのですが、夜公演が終わる頃にはもはや身体の一部のように感じていました。

 

取り留めもなくつらつらと書いてきましたが、とにかく今回は楽しかった!!そしてこの記念すべき年に、この素晴らしい舞台に立てたことが本当に光栄です。

 

最後になりましたが、このような時期に、しかもこんな年末に会場まで足を運んでくださった皆様と、応援してくださった皆様に、心から感謝を申し上げます。

よろしければぜひ配信やDVDの方もお願いします!

 

2021年もどうぞ応援していただければ幸いです。

また劇場で皆様とお会いできることを祈りつつ……

 

ごきげんよう!