彼女の望みは叶わない | 劇団 貴社の記者は汽車で帰社

こんばんは大君です。

終わりましたねーというか終わってそこそこ経ちましたねー

ご来場いただきました皆様、またご尽力いただいた関係者の皆様ありがとうございました、お疲れさまでした!

 

今回はねーなんですかね……

出るシーン数はそんな多くなかったはずですけど、珍しくぐったりしましたうふふふ。

まぁ御覧になっていただいた方はお分かりでしょうけど、そうですね明らかに精神的疲労ですね。

 

公演前にTwitterで「大君悪くない」宣言しましたが、

信頼するスタッフ陣やお客様たちから少なからず「大君可哀想…」とお言葉をいただき、ひとまず私の任務は全うできたかなと一安心してます。

そうだよね大君は別に悪者ではないんですよね。

 

大君として1番幸せだった瞬間は、実は兄上と一緒に妹のお見舞いをしに行ったところでした。

大納言殿を追い出さなきゃならないド修羅場に遭遇していた対の君は気が気じゃなかっただろうし、妹もそれどころじゃなかったでしょうが、でも私にはとても幸せな家族の時間だったのです。

父上は自分より妹ばかり、夫はたぶん自分を好きじゃない

それでも自分を慕ってくれる可愛い妹と優しい兄がいて

ここにだけは私の居場所があるんだって思えた。

(あ、中納言は彼女の中では割と無です。中納言も大君には興味ないと思うし用事がなきゃ会いにも来ないと思う)

 

なので大納言殿に対しても、どちらかというと父上が決めた結婚なのにうまくいかないとか、やっぱり自分では愛されないんだなと再認識させられることへの苦しみの方が大きくて

その要因が大切な妹だったと分かっても

しかもそれを妹からもずっと隠されていたと知っても

それでも大君としては心から中の君を恨むことはできなかったのです。

ずっと一緒にいた大好きな大好きな可愛い妹だったから。

 

なのに優しかったはずの兄上は妹の悪口を言い始め、家族はどんどんギスギスして

そんなことして欲しいなんてこれっぽっちも望んでなかったのに

色々を諦めることでかろうじて守ってきた、大切な僅かなものまで全て剥がれ落ちてしまった。

 

彼女は期待されないことにも期待しないことにも嫌ほど慣れてるのに、あぁやっぱりね……って諦める度に律儀に傷ついてしまうので、最後の砦が壊れたらそりゃ尼にもなるよって話ですよ。

でもさせて貰えないんだけどねーナレ死するんだけどねー。

いやはや難儀な人生でした(笑)

 

次回公演にはどんな物語が待っているのでしょうか。

また劇場でお待ちしております!

 

かなざわれいこ