暖かい家族でした。 | 劇団 貴社の記者は汽車で帰社

皆さまごきげんよう。

この度冬己の前を演じました筒井です。


「陸奥話記」公演を観に来てくださった皆様。

雪の残る足元の悪い中、劇場までお越しいただきまして、本当にありがとうございました。

私にとって「陸奥話記」は、脚本読みの時から何度も泣いてしまった本当に大好きなお話です。

(なんなら本番中も舞台裏で泣いてました。)

そんな「陸奥話記」に役者として参加し、多くのお客様に感動を届けることができて、本当に幸せに感じています。

冬己は安倍の一族という大家族の一員でしたが、稽古場でも本当に役者・スタッフ全員が家族のように仲良く一緒に舞台を作っていくことができました。

この場を借りて、今回の舞台に共に尽力した仲間に感謝します。

また今回、私自身は役者として一段階成長できた公演でした。

始めは、冬己という役は家族の中でも嫁ポジションだし、どこか一歩引いてストーリーを回していく歯車に徹するようにしていました。

しかし、演出家から「存在感を出すように」「キャラを濃く」という指令をいただき、自分の中で「??」となりながらも、演出家や共演者、スタッフさんにもいろいろとアドバイスをもらって、最終的に「冬己」という役を舞台でちゃんとお客様にお届けすることができたと思います。

その過程で何か今まで自分が抱えていた演技に対する固定観念のようなものを打ち払って、一つ殻を破ることができた気がしています。支えてくださった皆様に本当に感謝です。

公演が終わり、「陸奥話記」を作った家族とお別れするのが本当に寂しい気持ちです。それだけ充実した公演だったのだと思います。

ですが世は諸行無常。

次は10月に皆様とまた劇場でお会いできるよう、より一層精進して頑張っていきたいと思います。

それでは、再びお会いできることを祈りつつ。