うじただでした。 | 劇団 貴社の記者は汽車で帰社
今回氏忠を演じました、うえたけです。

初めて、主役と言える役をやり、
正直最初から最後まで悩み通しでした。

氏忠は最初に男が言っているように
「顔良し頭良し性格良し」の「まさに主人公」という、
「いるかそんなやつ!」という完璧人間。
私がそうでないのは明白なので、
すこしでも「そう見える」ように役を作ってきました。

その中で、徐々に変わっていく氏忠の人間性が
役を演じていく中で非常に楽しいものになっていました。
やっていく中で分かる、氏忠の人間味を感じて
妙な親近感を感じたり。
舞台をご覧になった皆様にも
そのあたりのことが伝えきれていれば良いなと思います。

そんな悩み通しの舞台、今回は役のせいだけではありません。
実際にいらして下さった方はお分かり頂けたと思いますが、
今回は今までの劇団の殻を破るような美術/照明/演出に
挑戦しました。
初の挑戦に対するプレッシャー、主役というプレッシャー
何があっても途中で楽屋に戻れないというプレッシャー
様々なプレッシャーにより、今までの舞台感覚と全く違う舞台でした。

ただ、それをやりきったことで、今回殻をやぶりました。

殻を破ったということは、破った殻には戻れないということ。


停滞は、後退と同じとよく耳にしますが、
まさにその通り。
私たちは進むしかないのです。


ということで、今回見に来ていただいた方、本当にありがとうございます。
残念ながら見に来られなかった方、次回は是非。
さらなる進化を遂げた劇団きしゃを、お見せできるよう、
早速気合を入れていきたいと思います。

終わってしまったのはさみしいので、
次に目を向けていきます!