公演を終えて | 劇団 貴社の記者は汽車で帰社
公演終了から、はや一週間が経ってしまったようです。
侍従役を演じました市川です。
ご観劇下さった皆様、本当にありがとうございました。

第一幕の侍従は、THE・ダメ女房。
周りの役に立ちたいんだけど役に立てず、どんなときも気持ちはダダもれ、
でも綺麗なお姫様の側にいられるだけで幸せで、それからたぶんお昼寝とお菓子が好き(そんなシーンはないけれど)。
こんなキャラの女房、お屋敷に1人はいただろうな。・・・1人以上いたら許せないな。
とお客様に思って頂けるぎりぎりの線を狙いつつ、のびのびと舞台に立ちました。

そして第二幕で古女房となり、歳月を重ね、多くの涙や死や恋を目にしてきた侍従の、
「私は全て見て参りました。さまざまな在明の別れを。
そのどれ一つとして、恥ずべきものではございません」
という台詞は、中宮への語りかけであると同時に、客席のお客様全てに伝えたい大切なメッセージでした。
いかがだったでしょうか。

侍従は私にとても似ていた役だったので、もう演じられないと思うと寂しいかもしれません。

終演後、観に来て下さったお客様たちにご挨拶したときは、本当に幸せでした。
話しかけてくださる皆さんのお顔が、なぜだかきらきら眩しく見えて、
お褒めの言葉を胸いっぱいに頂いて、お腹の底から嬉しかったです。

ほんとうにありがとうございました。
今後もますます精進して参ります。
それでは!

たくさんの感謝をこめて  市川美奈子