いい国つくった? | 劇団 貴社の記者は汽車で帰社
脚本・演出、役者としては源頼朝を演じました千野です。
お蔭様で、つつがなく幕を下ろすことができました。
ご来場くださいました皆様と、全ての関係者の皆様に御礼を申し上げます。

さて、回顧しようと思いますと……まあ見事に言葉が出ません。
何を思ってあの作品を作ろうとしたのか、
作りながら何を思ったのか、
本番に何を考えたのか、
言葉が出ないほどに、私の心は白く晴れ渡っています。
覚えていないのではありません。
「言葉にすること」を心が拒否します。

それが今、とても嬉しいです。

あの時、あの瞬間にしか存在しなかったものを、
言葉にして、書いて、無理に閉じ込めることはない。
だって、舞台は、〈いま・ここ〉にしか存在しない芸術なのだから。

けれど、一応、
脚本・演出という責任者(+鎌倉幕府の責任者/笑)としてコメントを少し。
初めての武士の時代・初めての殺陣ということに加えて、
役者たちにはいつもと違う役柄に挑戦してもらったつもりです。
我々は少しでも成長した姿をお見せできたでしょうか……?
今後とも、どうか、この奇妙な劇団をお見守り下さい。

皆様への感謝の気持ちは、
さらなる作品を作り上げることで表し続けたいと存じます。