変化いっぱい | 劇団 貴社の記者は汽車で帰社


『義経記』にご来場下さった皆さま、本公演を支えてくださったスタッフの皆さま、
この度は誠に有難うございました。静御前を演じさせて頂きました、かんです。


さて時が経つのは早いもので、およそ2年前に劇団に参加させて頂いてから、
今回で4回目の舞台となりました。自分でも信じられないわ。
4回目ともなると、もう舞台にも慣れ本番も緊張もせず、
…と言いたいところですが、もしかすると今回が最も緊張した舞台だったかもしれません。


タイトル通り、『義経記』稽古の期間中、私には様々な変化がありました。
まず本公演ではじめて、こんな私が先輩という立場になりました。
愛らしくて仕方がない後輩の登場。嬉しいしかわいいし、もう。
そして『義経記』稽古がスタートした頃、私事で長期間稽古に行けない時期があったのですが、
毎週の稽古に全く参加出来ないというのは本当に変な感じ。要するに寂しかったです。
けれど先輩方が支えてくださったのもあり、無事試練も乗り越え大きな変化。これは本当に私事。笑


そして何より、「舞」!「歌」!
変化というか、初挑戦というか。まさか舞台で歌って踊るとは…。恐怖。
「静は日本一の白拍子と聞く。どれほどの舞いを見せる…」ほんと恐怖。
先程の本公演での緊張は、9割方ここを指してます。
けれど、この舞台における静の見せどころはこの舞です。当日もとにかく必死でした。
なかなか上達しない自分に腹が立ち、今日稽古行きたくないな、なんて日も実はありました。


けれどそれでもなんとか乗り越えられたのは、他の方々も書いていらっしゃるように、
本当に和やかで楽しくて、笑いが溢れる稽古場だったからかもしれません。
行きたくない…。けど行きたい。みたいな。笑
このメンバーで『義経記』が出来たこと、このメンバーの静になれたこと、
心から嬉しく思います。わたし、静でよかった♪


また舞った甲斐あってか、公演後はたくさんの方に声をかけて頂きました。
たくさんの温かいお言葉、本当に胸に染みました。
真の静のように恵みの雨を降らせることは出来ませんが、
何か少しでも皆さまの心に残る静であったなら幸いです。誠に有難うございました。


本当に終わってしまうことに、かなりの名残惜しさを感じながら。
しばらく役者はお休みさせて頂くことになりますが、また会う日まで。かんでした!