写真で見る100年ちょい前の中国・綿・唐辛子・肉を天日にさらす | 如月隼人のブログ

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1917年
四川省・Sun Yien Dien
米国人シドニー・ギャンブル(1890-1968年)撮影
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写真の英語タイトルは
“ Drying Cotton Peppers Bacon Sun Yien Dien ”

四川省省都である成都市の中心部から
南東に20キロほどの場所に三元店という土地がある
“Sun Yien Dien”はおそらく
撮影場所がその「三元店」だということを
示しているのだろう

“ Cotton ”は左側の台に乗せていて
日に晒して漂白しているのだろう

“ Peppers ”というのは
その右側奥のかごの上に唐辛子を置いて
乾燥させているということか

“ Bacon ”とは右奥で
いくつも吊るされているものか
もちろん西洋式のベーコンではなく
中華式の「臘肉(ラーロウ)」のはずだ

中国では「臘肉」づくりが盛んな場所がいくつかあるが
四川もその一つだ

「臘肉」もベーコンと同様に
塩漬けした肉を煙でいぶして作るのが一般的だが
仕上げによく乾燥させることが多い
現在は陰干しすることが多いというが
この写真では直射日光にさらしている

中国では旧暦の12月を「臘月(ラーユエ)」と言い
「臘肉」づくりは旧暦12月に行う習慣があるので
この名がついたとされる

・乾燥して気温も低いので腐敗する恐れが少ない
・秋までしっかり餌を食べて太った豚を加工できる

など、旧暦12月に「臘肉」づくりをするのは
理にかなっている

この写真も
秋に収穫した唐辛子を乾燥させ
「臘肉」づくりなども進める
旧暦12月に撮影したのだろう

ちなみに1916年から17年にかけての旧暦12月は
1916年12月25日から1917年1月22日にかけてだった
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ギャンブルはまだ10代だった1908年に両親と共に中国旅行をした
その後、1917年から1932年にかけて
キリスト教団体の幹部として中国に3回行き
長期滞在をして中国社会や家庭を調査した