芸術か?娯楽か? | 如月まみオフィシャルブログ Powered by Ameba

芸術か?娯楽か?

インフルエンザで寝込んでいた間、録画していたテレビを観ていて、
テレビ東京の「美の巨人たち」で、取り上げていた「生人形」(いきにんぎょう)がとても面白く興味深かったです。

安本亀八作「相撲人形」
如月まみオフィシャルブログ Powered by Ameba

この人形は、当時アメリカ人のコレクターが買い上げ、アメリカの美術館で所有されていたものが、近年里帰りをしました。
超絶技巧と呼ばれる、皮膚に浮き出る血管や筋肉の形、一本一本描かれた体毛のリアルさ、幕末から明治まで活躍した、天才人形師安本亀八の最高傑作です。
移動しやすいように軽い桐の木をくり抜いて組立式になっており
、体長2mもある割には40㎏と軽い造りになっています。
庶民の見世物として一世を風靡した生人形ですが、やがてテレビの普及とともに廃れていきます。 ほとんど現存していないそうですが、それはなぜかというと、芸術品というよりは、娯楽としての扱いだったため、現代まで残らなかったということです。
アメリカ人が価値を見出してくれていなかったら、今の私達が目にすることもなかったかもしれませんね。
私が好きなものも、どちらかといえば、大衆的なものばかりなので、なんかすごく深く考えさせられてしまいました。
この人形にとても感動したので、今日はその感動を皆様にお伝えしたく。
ご興味持たれた方は、「美の巨人たち」のサイトを見てみて下さい。