私が静岡てんかんセンターに検査入院するにあたり、様々な経験者の方の情報が役に立ち、安心して検査に臨むことができました。
なので、私が不安に感じたこと、前もって知りたかったことを、記事にしようと思います。
★これはあくまで私の経験です。全員に当てはまるわけではありません。
私は、外来で初診を受け、その後検査入院をすることが決まりました。
初診から入院までの待機時間は、1か月でした。
私が入院したのは、A-3病棟というところです。
入院するとすぐに、主治医の問診があります。
外来の先生とは、違う先生でした。
問診は、初診の時と同じことをもう一度聞かれます。
私の場合、受けた検査はロングビデオ脳波とMRI、心電図で、ロングビデオ脳波の検査期間は1週間、もしかしたら少し伸びるかも、とのことでした。
月曜日に入院し、早ければ金曜日には出られると説明を受けました。
実際には、発作がすぐに記録できたため、ロングビデオ脳波は水曜日の午前10時には終了しました。
(火曜日の夕方にはもう終了許可が出たのですが、病院側の都合により水曜日朝までとなりました)
★ロングビデオ脳波中の生活
脳波検査室は、2人一部屋で、ずっとカメラで監視されています。
様子がおかしいと、看護師さんが状態を確認しに来ます。
また、発作が起こることがわかるときは、ナースコールで看護師さんを呼ぶように言われます。
部屋にはトイレと洗面台があります。
夜も煌々と電気がついていて、なかなか眠れません。
発作時の表情や目の動きを監視するため、アイマスクは使用できません。
基本的に、ベッドから離れることは許されません。
常に電極がついていて、トイレや洗面などでベッドから離れるときは、携帯の充電器のようなコードを外して、電極セットを首からストラップで吊るして、移動します。
発作のあった時間を、表に記録します。
それを朝、3時ころ、夜と、定期的に看護師さんが聞きに来るので、伝えます。
伝えると、その時間のビデオと脳波を見てくれます。
食事やお薬は、すべて看護師さんが持ってきてくれます。
上げ膳、据え膳の贅沢な生活です(笑)
おやつを持ち込んで食べてもかまいません。
検査が始まる前に、おやつなど必要なものは売店で買ってくるように言われます。
ただし、固いものは禁止です。
検査中に飲み物がほしかったりした場合は、看護師さんに言えば代わりに買いに行ってもらえます。
脳波検査中も、お風呂に入ることができます。
お風呂は、月・水・金曜日で、お風呂に入る前に電極を外してくれます。
お風呂から出て、髪を乾かしたら、また電極を付けて検査を再開します。
検査中の洗濯は、看護師さんが代行してくれます。
お金と洗濯物、洗剤を用意して、朝の検温時に「洗濯をお願いします」と言います。
看護師さんの方からも、「洗濯しますか?」と聞いてくれます。
携帯電話は、基本的に使用可です。
もし、脳波検査に影響がある場合は、検査技師さんから使用をやめるように言われますが、新しい機種・スマホは使えるはずです。
メールも電話も、ゲームもインターネットも可能です。
脳波検査室では、テレビは無料で見られます。
ブルーレイのデッキもあるので、DVDも自由に見ることができます。
あとは、発作が起きるまで、ひたすら時間をつぶすだけです。
私は携帯ゲーム機とスマホ、お絵かきで時間をつぶしました。
発作時の脳波が取れれば、それで終了でした。
(外科手術を検討している人などは、針を入れて検査をしていました。私は、てんかんかどうかを調べるための検査でしたので、通常の脳波検査でした。)
★検査後
一般の大部屋に移りました。
個室・2人部屋、4人部屋があります。
個室と2人部屋は、差額ベッド代がかかります。
4人部屋でも、スペースが広くとってあり、充分な広さがありました。
★食事
食事は、検査時以外は自分でデイルームまで取りに行きます。
準備ができると、放送が入ります。
時間はだいたい
朝ごはん:7時15分ころ
昼ごはん:11:40分ころ
晩ごはん:17時35分ころ
でした。
あたたかいものはあたたかく、冷たいものは冷たく、適温で出してくれます。
大きなガラスケースに入っていて、自分で取りだしますが、少し取りにくいです。
そんな時は、看護師さんが手伝ってくれます。
お盆が熱いので、気をつけましょう…私は持てませんでした(笑)
アレルギー物質除去をお願いしていたので、安心して食べられました。
味付けは、関東風で、関西人の私には少々濃く感じられました。
しかし、基本的に出汁がきいていて、おいしかったです。
あんかけ餃子は絶品です!!
牛乳が苦手な場合、申告すると豆乳やヨーグルトに変えてもらえるようです。
食事は、デイルームで摂ってもいいですし、部屋に戻って一人で摂ってもかまいません。
私は一人飯派だったので、部屋で食べていました。
食べた後は、食器を返却しに行きます。
デイルームにはシンクがあり、そこでお箸やコップを洗うことができます。
また、ドリンクバーのような機械がおいてあり、お茶・お水・お湯はいつでも自由に飲むことができます。
★お風呂
お風呂は、月・水・金曜日の午後1時からです。
月・金は女性から、水曜日は男性からです。
お風呂の準備ができたら、放送が入ります。
一度に入れるのは8人くらいで、少し遅くいくと待たされます。
それでも、一人15分もあれば出てきますので、すぐに入れます。
お風呂中も、発作が起きたら大変なので、看護師さんが2人監視しています。
発作があってもすぐに対処してくれるので、安心してお風呂に入れます。
お湯につかることもできます。
もし、お風呂に入り損ねた場合、看護師さんに相談すると、翌日に特別に入れてもらえることもあるようです。
また、共同の洗面所では、シャワーが使える洗面台が2つあるので、検査終了日にお風呂がないときや、どうしても頭が洗いたい場合は洗面所で頭を洗うことができます。
ドライヤーはナースステーションに置いてあります。
通常のドライヤーがいくつかと、ヘアアイロンもおいてあります。
自由に持って行って、洗面所や部屋で使います。
★洗濯
共同の洗面所に洗濯機があります。
予約制なので、置いてある表に部屋番号、名前を記入して、順番取りをします。
洗濯機は1回100円、45リットル。
乾燥機は40分100円です。
部屋には小さなクローゼットがついていて、少しだけハンガーをかけられるので、ある程度乾燥させてしまえば、その中で乾かすこともできます。
★回診
先生の回診は、大体、朝の8時半ころと、夕方の3時~4時半の間にありました。
これは、担当の先生や患者さんによって違います。
発作表も引き続きつけていました。
朝の検温(9時)時、午後の3時ころに、看護師さんが聞きに来ます。
すぐに見せられるように準備しておきます。
発作の種類がいくつかある場合は、色分けしておくと看護師さんが褒めてくれます(笑)
★服薬
検査室を出た後は、自分でナースステーションに薬をもらいに行きます。
看護師さんに言うと、薬を出してくれます。
服薬コーナーがあり、そこで薬を受け取って、飲みます。
飲んだら、薬の殻を返します。
★金額
私の場合は、ロングビデオ脳波1日半、MRI検査込み、4泊5日、4人部屋で、4万円くらいでした。
限度額認定証(非課税世帯)を利用しています。
★持ち物に関して
基本的な必要なものは、病院のHPで確認できます。
●あると便利なもの
・体拭き用の大判ウェットティッシュ
お風呂に入れなくて、汗で気持ちが悪い場合に体をふくのに重宝します。
ひとつずつ個包装になっているものもあり、そういうものを利用すると非常に便利です。
・蓋つきコップ
通常のコップでもいいですが、万が一ひっくり返してしまった場合でも大丈夫なように、蓋つきのコップが便利です。100円均一で充分です。
・小さいかご
お風呂セットを入れたり、食事後にお箸などを洗うためのセットを入れたり、何かと便利です。100円均一のもので充分です。
・時計
各部屋には時計がありません。発作表をつけるのに重宝します。100円均一で売っている小さい時計で充分です。デジタル式だとすぐに時間が読めて便利です。
・大きめのエコバッグと洗濯ネット
看護師さんに洗濯を頼むときに便利です。また、自身で洗濯するときにも便利です。100円均一でそろいます。
・長方形の小さな洗濯用たこ足
狭いクローゼットの中で、下着などちょっとしたものを干すのに便利です。これも100円均一で手に入ります。
・延長コード
部屋で携帯を充電するときなど、延長コードがあると便利です。脳波検査室では、携帯電話や音楽プレイヤー、ゲーム機を充電するのにとても役に立ちます。
●なくてもいいもの
・食器洗い用スポンジ
ティッシュや手洗いでも十分でした。
・服や下着類の数
5日分用意するよう言われますが、2日に1度くらい洗濯をすれば、そんなに必要ありません。3日分あれば充分かと。
・タオルの枚数
タオルも、ちょくちょく洗濯をすれば、そんなに枚数はいりません。
・フォーク
基本的にお箸とスプーンで事足ります。
ご飯が粘り気が少ないので、お箸では食べにくかったので、スプーンは必要でした。
・ふりかけ
ふりかけを使っている人もいましたが、私は必要ありませんでした。
基本的に味が濃いことと、朝ごはんには必ずゆずみそやたいみそ、ふりかけ、うめびしおなどがついてきます。
★病棟の様子
A-3病棟だったのですが、幅広い年齢層の方がいらっしゃいました。
高校生くらいの子から、70代くらいのおじいさんまで、各年齢層の人がいます。
また、知的障害や身体障害の人など、様々な障害を抱えた人がいます。
そういう私も、発達障害を抱えています。
障害を抱える人への支援もしっかりしていて、適切で親切な支援をしてくれます。
支援に関しては、本当にプロだな、と思いました。
基本的に、行動は自由です。
夜9時就寝、朝6時半起床、朝9時の検温の時間さえベッドにいれば、それ以外は病棟内のどこにいようと自由です。
1時間以内なら、A-3病棟から出てお買い物に行ってもいいですし、散歩することも可能です。
その時は、ナースステーションの外出表に記入して、外出します。
ナースステーションには壁がなく、カウンターで囲まれています。
とても開放的で、話しかけやすいです。
また、ナースステーションにはクールダウン部屋があり、パニックになったり、調子が悪くて静かな場所で一人になりたい時など、使えるようです。
病棟内のことは看護師さんがすべて取り仕切っています。
空調が暑いとか寒いとか、周りがうるさいとか、何でも相談してかまいません。
他の患者さんとの調整も行ってくれます。
わからないことがあったら、何でも聞いて大丈夫です。
男性の看護師さんも多いです。
その辺の病院よりも、割合はかなり多いと思います。
看護師さんは、皆さんとても優しくて、良くしてくれます。
何か心配なことがあるときは、何でも相談するといいと思います。
薬の副作用でしんどい時も、相談すると先生と話をさせてくれます。
患者さんができるだけ楽に生活ができるように配慮してくれますので、過度の心配や不安は必要ありません。
発達障害を抱え、普段と違うこと、多くの人がいる場所が苦手な私でも、安心して入院生活を送ることができました。
長文になりましたが、だいたいこんなところでしょうか…。
もし何かご質問等ございましたら、コメントを書き込んでください。
私のわかることでしたら、何でもお答えいたします。