【本】『近畿地方のある場所について』を読むと山が怖くなる | ミステリな日常。

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 先日『近畿地方のある場所について』(背筋)を読んだ。

 タイトルそのまま、近畿地方のある場所について、いろいろな形式でのお話を集めたもの。

 怪談やSNS、噂話や雑誌の内容や、取材メモ。

 一つ一つ単体で読めば、ああ、そういうちょっと怖いお話ってあるよねとなるところだけれど、その量の多さといったら。

 あらすじは公式サイトから引用。

 

 タイプの異なる様々な怪異が“近畿地方のある場所”で続発。

 だが、それらには奇妙な共通点が!? 

 そのことを探求するオカルト本の若手編集者が行方不明となるなか、友人でもあるフリーライターの著者が「情報をお持ちの方はご連絡ください」と本書を著し……。

 読み進めるほどに恐怖が増幅するモキュメンタリーホラー。

 

 そうそう、こういうのってモキュメンタリーというらしい。

 ドキュメンタリー風のフィクション。

 こんなにたくさん、近畿地方のある場所についてのお話があるってことは、もうその場所に絶対何かあるでしょうと言わんばかりの流れ。

 一見バラバラに見えるお話の数々。

 これがどう最後にまとまっていくのか、どきどきしながら読んだ。

 どのエピソードも怖かったけれど、一番怖かったのは巻末にあった取材資料。

 袋綴じになっているこの資料、見なければ良かったと思うほど怖かった……。

 でも、こういうのって見ちゃうよね(ぼそ

 

 さて、一気にぽかぽか陽気になってきましたね。

 くしゃみをするたびに、高津くんが嬉し気に

「デビューしたんじゃない?」と言ってくる。

 もうそんな季節。

 花粉症のみなさん、お大事に。

 私はまだ、こちら側にいたい……(願