【本】『時空探偵 ドクター井筒の推理日記』を読んでタイムスリップにどきどきする | ミステリな日常。

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 先日『時空探偵 ドクター井筒の推理日記』(平居紀一)を読んだ。

 時空探偵とあるように、主人公が大正時代にタイムスリップするお話だ。

 あらすじは公式サイトから引用。

 

 研修医の井筒は東北旅行中、ある洞窟の割れ目に吸い込まれ、大正12年6月の東京・王子にタイムスリップした。

 近所にある病院の院長宅に居候することになった井筒は、診察を手伝い、病院に持ち込まれる事件や謎を解決しながら現代への戻り方を探る。

 そして9月1日の関東大震災発生時、王子で時空の扉が開く可能性が高いことを知るも、井筒は8月から大阪へ往診に出かけることになり――!?

 

 主人公は研修医の井筒。

 大正時代にタイムスリップして、そこで未来の知識をちょっとだけ活用しながら、患者さんを診察したり、持ち込まれた謎を解いたりする。

 似たような設定のドラマがあったなぁと思いながら読んだけれど、こちらは診察よりも謎解きがメイン。

 ある夫婦が大切に拝んでいたお札が、何者かによって呪いの呪文が書かれた紙にすり替えられていた謎を解いたり、うっかり他人宛の手紙を読んでしまったが英語で書かれたその手紙を謎を調べたり。

 主人公を取り巻く登場人物たちも個性的で面白い。

 問題は彼が関東大震災がおきることを知っていて、しかもそのタイミングで元の世界に戻れるかもしれないということ。

 守りたい人たちがいて、でも自分にできることは限られていて。

 なんとなく結末はわかっていたけれど、最後まですっきりと読めた。

 あ、実は少し期待していたんだけど、この時代だからこそのちょっとしたサプライズもあるよ(内緒

 

 さて、このお話を高津くんに話したところ

「大正時代に出会った人と、現代に戻って運命的に出会ったりするの?」

「え、大正12年だよ?当時何歳の人と出会ったと……」

 考えて欲しい。

 大正12年にタイムスリップしたんだよ。

 その年に生まれていたとしても、今年で101歳だ。

 ん?

 意外とありなのか???