祖母の終戦 | 山口市 艶めきファスティングの検定 講座★日本ファスティングインストラクターズ協会★35歳からの健康美を本質から応援します♪

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女性の健康美の本質って何? それは付け足す美容法ではなく、カラダも心も要らないものを脱ぎ去った所にあります。35歳からの健康なカラダと心そして自分のゆとり時間を作りあなたの【なりたい】を叶える艶めきファスティング検定 講座を開講しています。

 69年前の原爆で私の祖母2人は被爆しました。

焼け野原になったナガサキの町のがれきの山、異臭、水を請ううめき声、夜の暗闇は一生忘れないと語っていました。

また、それらは映像や言葉や写真では伝えられないとも…。

祖母が一番目に焼き付いたものは人の死体で埋った川の流れ。

水を与えると死んでしまうと言うことを聞いて、どうすることも出来なかったうめき声。

祖母はその中を親戚を探して浦上の町を歩いていたのです。

8月6日のヒロシマの原爆投下の日、祖母は下関で仕事をしていました。

しかし、一歳にも満たない息子を亡くし、その亡骸をどうしても長崎のお墓に眠らせたいと、必死の思いで帰ってきたのです。

やっとの思いで帰り着いた長崎。

そこで祖母はまた、原爆にあったのです…。


そこまで聞いたとき、わたしは怖くなりました。

耳を塞ぎたくなりました。

祖母の話す言葉のひとつひとつが、一瞬にして、自分の日常ががれきと化する可能性の高さ。

生活の破片の生々しさに「死」が私たちのすぐそばまで迫ってきているような感覚を覚え、恐怖しました。

『もう、いいよ…。』

喉まで出かかった言葉を飲み込んだのは、ふたりの祖母の内、この祖母がこんな風に戦争の話を自らしたのは初めてだったからです。

もうひとりの祖母は、私がまだ小さい頃から、この季節になると『ピカドン』の話として語っていました。

『…珍しいね。

こんな風に話してくれるの。』

怖さをひた隠し、聞きました。

『…。もうね、戦争の話を語り継ぐ人間が少なくなってきた。

今までは、話すのが嫌だったけれど、伝えなければと思った。』

ゆっくりと、まるで自らに納得させるように頷きながら祖母は言いました。

今は、戦争や原爆投下が昔の出来事、教科書の1ページのことにしか思っていない子供達も多くなっています。
 

でも、しょうがないことだと思うんです。

デリカシーとか、気配りとか、勉強不足とか、そんな話ではなく、終戦からもう69年も経過してるんですから。

多くの人にとって戦争はもう69年「も」前に『終わった』出来事なのです。

自分や身内が体験していない限り、もう戦争はとっくに終わったことなのです。

しかし、祖母たちにとって終戦は決してないのです。

この時期になれば思い出したりもしますが「大変だろうけど……」というのが現実ではないでしょうか。

私たちの日常はものすごいスピードで進んでいます。

毎朝当たり前に目が覚める。

一日中、仕事や家事育児、子供は学校へ行って、帰れば塾や習い事。

テレビも見なきゃいけないし、スマホをいじったり、友だちと遊んだり、ケンカしたり。

とんでもなく忙しくて、もうあっと言う間に季節は何回も変わって、明日自分が思わぬ事故や、震災やましてや戦争で死ぬなんて思ってもいないですよね。

【私たちの生活は一つの原子爆弾であっけなく終わる】

【いつどこで戦争がおきてもおかしくない】

そんなこと頭では理解しているつもりでも、心のどこかでは(自分は大丈夫)って思いませんか? 

ほんの69年前の夏、間違いなく人々は「死」は身近であり、誰もが「人間は突然死が訪れる」という事実を知ったのではないでしょうか。

しかし、そんな時代だったからこそ、誰もが懸命に今を生きていたのかもしれません。

 だから、せめてその経験だけは、あの日の記憶だけは活かしたいのです。

 この時期だけでも、忙しく動き回る足を止めて「今の自分の生き方」を見つめる時間をほんの少しだけ取ってみませんか? 

私たちはいつか必ず死にます。

大切な人や家族とも、いつか必ずお別れが来ます。

そしてそれは突然やってきたりします。

それを考える時間を持ってもいいのではないでしょうか。

 これを、不謹慎と思うしょうか。

それとも、めんどうでしょうか。

「死」は身近であることを考えることで、もしかしたら何かを変えることができるかもしれません。

何か行動できるかもしれません。

祖母や被爆者のためではなく自分のために、です。

今よりも、ほんの少しだけ本当にやりたいことをやれたり、会いたい人に会いに行ったりできるんじゃないでしょうか。

もしかしたら、それが結果として、回り回って誰かを元気にするかもしれません。

私たちは、戦争体験談を直に聞くことのできる、最後の世代かもしれませんから。

それが、話の最後に言った、祖母の言葉に応える行動になるかもしれませんから。

『戦争は絶対にやってはいけない。』

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