3月20日・春分の日

やたらと頭痛がしてダルくて それでも何とか仕事場から家まで帰ってきてから……翌日

どうしようもない嘘つきたちを 周りの弱気を押しきって処刑している夢を見てから

急に聴きたくなってしまったアニソン

劇場版BLOOD-Cの主題歌 【METRO BAROQUE

 

 

リピート再生しまくって聴き続けていると 主人公の小夜について思い浮かんだ事

あの可憐な外見と化物じみた強さと生命力の 反発しそうなのに共存している不可思議な要素について

元々それらは一つじゃなかった 無理やり一つに押し込めているだけ

 

名前もないとある世界喰いの怪物 名前も失ったとある絶世の超美少女

怪物はその貪食の業ゆえに あらゆるモノを喰らい続ける

少女はその大欲の性ゆえに あらゆる存在を虜にし続ける

ある日どこからか飛来してきた怪物は 瞬く間にあらゆるを喰らい尽くしていく

誰もが恐れ慄き 殺す以外に助かる道は無いと思いつめていた

しかしソレは大逆 この地球上では認められない行い 怪物を止める神通力は送られない

ゆえに/当然の帰結として あらゆるの至玉たる少女は身を捧げ/喰われた……

しかしそれ以降 怪物は喰らうを止めた

少女の神通力により 喰らわずともあらゆるを喰える状態になれたから

怪物は怪物の本性を果たした――― それゆえに崩壊が始まった

己の意義を失った存在は 消滅するのが大宇宙の理

怪物は消えるしかなかった

けど消えるわけにもいかなかった そこにあるのに喰えぬままでは……

生き続けるには変わるしかなかった 

今を喰い止めるしかない しかし自分には器がない……

ならば拝借するしかない 今の自分にふさわしい姿を―――

そして怪物は 喰らったはずの少女の姿になった

 

こんな小夜誕生秘話を妄想

自分の記憶や心も体ですらも 奪い取ったものでしかなかった

本人に返すのが筋だけど 返してしまったら自分には何もなくなってしまう

どんな障害や大敵だろうとも 果敢に立ち向かっては倒していく小夜でも

己の基盤となったその「少女」には 見えることすら怯え逃げるしかない……

でも返さなくてはならない できれば自分の手で・意思で

それができてこそ 真に新たな自分になれる 早ければ早いほど良い

分かってはいる 分かってはいるけど・でも―――……葛藤は続く