キルシェクリニックの太ももの脂肪吸引は吸引量が多いですが、その中でも5000cc後半という吸引量は決して多いケースではありません。
・血液検査(ヘモグロビン値など)
・脂肪の柔らかさ
・全体のどのくらいの割合を吸引するか
・術中の出血量や吸引スピード
などあらゆる条件が整う必要があるのですが、今回は全てがクリアした患者さんでした。

ただ、今回の場合には元々の脂肪が比較的多かったため、安全に吸引できるギリギリの5800ccまで吸引したものの、少しですが脂肪が残りました。そういった場合に、キルシェクリニックではどのように考えて施術しているかについて解説したいと思います。今回、いつも以上に長い文章となっていますが、特にご自身で「私は少しボリュームが多めかも?」と感じている方や、BMIが22を超えている方はぜひ最後までお読みいただけると嬉しいです。

今回の患者さんのデータです。
38歳・女性
身長:155cm
体重:58kg
BMI:24.1
BMI的には標準の上限の数値です。

【施術前・前から】

太もも付け根を中心に脂肪が目立ちます。
太もも外側の張り出しが強く、またボリュームの左右差も目立ちます。
太もも内側については、上半分はピッタリくっついていますが下半分には隙間がありパツパツという感じではありません。また膝周りやふくらはぎもくっついていませんので、そのあたりを意識したデザインが必要になります。

【施術前・後から】

こちらから見てもやはり太もも付け根の脂肪が気になります。前から見た時よりも外側の張り出しが目立っています。
洋服でパンツを選択した場合、太もも付け根が引っかかってサイズ選びに困ってしまうことが多いのでないでしょうか。脂肪吸引のメリットは数値的に小さくなることももちろんですが、それ以上に洋服選びに幅が出せて洋服選びが楽しくなることが一番のメリットだと考えていますので、太もも付け根の脂肪はしっかりと吸引してあげなければいけません。それに合わせてお尻のボリュームダウンも必要になります。

今回も背中からの硬膜外麻酔と眠る静脈麻酔でぐっすりとお休みいただいている間に施術は行なっており、術後はじゅうぶんお休みいただいてから元気に歩いてお帰りになっています。
トータルの吸引量は5800ccでした。


【施術後1ヶ月・前から】

施術前に目立っていたパンパンな感じが無くなりました。
水着の食い込んだ感じも無くなっています。
太もも内側の隙間についてはそこまで大きく広がってはいませんが、元々から隙間があいていたことやO脚に見えるリスクを考えると、このくらいの隙間がベストだと思います。

【施術後1ヶ月・後から】

こちらはパッと見から大きな変化が出ています。
太もも外側の張り出しが無くなりスッキリしましたし、お尻のボリュームも良い感じで減ったので、水着の食い込み感が無くなりました。


【並べて比較・前後から】



こうやって並べてみると一目瞭然ですね。
患者さんにも喜んでいただけました。

今回の施術での数値的な変化は
お尻:100.0cm→92.9cm(マイナス7.1cm)
太もも付け根:58.8cm→49.8cm(マイナス9cm)
膝上:40.7cm→37.5cm(マイナス3.2cm)
でした。
まだ1ヶ月目ですが、ここまで大きな変化が出ていますし、膝周りは診察でむくみが強く残っていましたので、さらに細くなることが期待できそうです。


さて、今回の脂肪吸引。
一番大きな問題は「安全に吸引できる脂肪の上限を超えてしまいそう」という点でした。
どれだけでもたくさん吸引できるわけではなく、脂肪を吸引することで起きる
・体内水分バランスの崩れ
・出血
・体温の喪失
・日帰りできる安全な範囲の麻酔
・患者さんの血液データ
など様々な要因を考えながら、安全に吸引できる脂肪量までしか吸引することはできません。
たとえば、技術が未熟な先生の場合には出血が多く体温喪失も多い傾向にあるためため吸引量が伸びない(少ない)という結果になりやすいですし、経験がある先生でも施術スピードが遅い先生はやはり吸引量が伸びません。また患者さんの要素としても貧血がある方ではたくさん脂肪を吸引することはできません。
豊富な経験をもち、施術が早くスムーズで、麻酔に熟練していることが、5000ccを超える脂肪を吸引する場合の必須スキルです。そこに患者さんの条件が整ってはじめて、安全にたくさんの脂肪を吸引することができます。

という前提条件があるわけですが、それでも全ての脂肪を取りきれないケースというのもあります。そういった場合にはどうするかというと、
・片足づつの脂肪吸引にする
・上限ギリギリまで全体的に細くする
・上限ギリギリまで細く見えるデザインにこだわる
という3つの方針から選ぶことになります。

一番確実な解決方法は、片足づつ脂肪を吸引することです。片足から4000ccずつの脂肪が吸引できれば、1回の脂肪吸引では絶対に不可能な両足で8000ccという膨大な量の脂肪が吸引できます。
ただ早くても2-3ヶ月は片足が細くて片足が太いという状況を我慢しなければいけませんし、費用的にも両足1回分の施術料金の倍の金額が必要になります。当院でも、片足づつを選ばれる患者さんは全体の5%前後です。
多くの方は1回の施術で何とかしたいと考えるわけですが、その場合にも方針は2つあります。
当院でいちばん選ばれている方法としては、「捨てる(残す)部分はあるけれど、見栄えや洋服などに影響する部分は徹底的に取る」というもの。具体的にいうと、お尻や太もも外側など影響が大きい部分はしっかりと吸引し、裏ももなど影響が少ない部分については多めに残すという方法です。
また、別な施術で回収可能な部分についてはその時に回収する前提で残し、他の部分の吸引量に回すという方法も可能です。ただし、これは当院で太もも→ふくらはぎ→お腹など、トータルで施術を計画されない方には費用が高くなりますしデザインがおかしくなるのでお勧めできません。
全体的に同じくらいの脂肪を減らしても良いのですが、見た目的にも体感的にも変化を感じにくいというデメリットがありますので、当院ではあまり選ばれる方がいないのが実際です。

キルシェクリニックでは、まずは脂肪が取りきれそうかどうかを判断します。そして、取りきれなさそうだと判断した場合には、どういった戦略で患者さんのご希望を叶えて満足度を高めるのかを患者さんと一緒にしっかり考えます。さらに、計画した内容をしっかりと実現できるだけの技術力を維持できるよう、日々研鑽に努めています。
他院の術後で見たかなりひどいケースとして、「相談時には全く上限量の話は出てこなかったのに、片足の脂肪吸引で出血が多く危険になったためもう片足は途中で終了された」というものでした、誤差とは呼べない完全なボリュームの左右差があり執刀医は仕方ないの一点張りで全く取り合ってくれなかったそうです。こういった相談を受けるたびに、やはり脂肪吸引は施術前の相談から全力で患者さんと向き合わなければいけないと気持ちを引き締めなおしています。
ボリュームの多い方も、少ない方も、その方お1人お1人に合った施術を提案していますので、お気軽にご相談いただけると嬉しいです。







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1(金)・5(火)・9(土)・10(日)・14(木)・18(月)・22(金)・26(火)

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