つれづれ観劇記録

つれづれ観劇記録

海外ミュージカル、宝塚をゆるーく観ているアラフォーの記録

2025.10.19ソワレ@東急シアターオーブ

エリザ:明日海りお トート:井上芳雄 フランツ:佐藤隆紀 ルドルフ:伊藤あさひ ゾフィー:香寿たつき ルキーニ:尾上松也

 

東宝エリザを舞台で観るのは2016中日(花總、井上、古川、田代、涼風、成河)以来!

東宝ならではの演出をほぼ忘れていて新鮮な気持ちで観劇できた。

 

 

明日海りお(エリザベート)

彼女の舞台はバウ単独主演した頃(研10位)からぽつぽつ拝見しどんな役者かわかっていたため、ビジュアル以外はあまり期待していなかった…期待値が低かったせいかものすごく良かった…!

 

圧倒的な華やかさと美貌はさすが。元男役あるあるな「いかついシシィ」でもなく、エリザベートそのもの。結婚式、鏡の間、戴冠式、エピローグ…どのシーンも目を奪われた。お花様のようなノーブルさはないけど、纏う空気が美しく皇妃を演じるにふさわしい。

 

役作りは、あどけない少女、皇后の役割を理解せずただ自由と権利を求める小娘お妃、自分の武器を知り自信をつけた皇后、夫と道を分かち達観した孤独な老年期・・・どれも丁寧で自然。二幕以降は声のトーンを落として年月の経過を感じさせられたし、動きや表情も各場面的確。

 

歌に関しては、技術技量が追いつかない部分ももちろんあったけど、彼女は「歌のプロ」ではない。シシィの感情は3階席でも十分に伝わってきたし、エリザベート役として十分クリアしていると思う。聞き苦しいところは一切なかった。きっと望海エリザの方が歌唱力では軍配があがるだろうけど、歌が上手ければ良い役ではないしな

 

 

井上芳雄(トート)

安心感しかない歌唱と演技。それでいて、場をわきまえているというか…メインでないシーンでは歌も存在感も控えめで塩梅がちょうどいい。黄泉の帝王たる不気味さ、冷酷さ、笑顔の裏にある陰、非の打ちどころがない。ビジュアルも私は好き…!

東京公演のみなのが残念すぎる…人気者は大変ね。最後のダンス、闇は広がるは痺れる。

 

 

尾上松也(ルキーニ)

ルキーニって難しい、東宝エリザのキャスト全部観たわけじゃないけど満足したことがない。

ルキーニ歴が長い方なのでこなれてはいるんだが、、歌が少し弱い。歌詞が聞き取りづらい、これは個人的にはストーリーテラーをあてがわれたキャストとしては致命傷・・・!歌詞も大体頭に入ってるエリザだから良かったけど、初見の演目だったらわからなかった。

 

佐藤隆紀(フランツ)

こちらも安心感しかない歌唱と演技。一幕の若き皇帝時代はちょっと渋すぎる?とも思ったけど、一幕後半からが大事なのでOK。まだ30代なのによくぞ老年期をあれほど良く演じられたもんだ!夜のボート〜フィナーレが特に良く、明日海エリザとの声の相性も合っていた。

 

伊藤あさひ(ルドルフ)

最高…金髪が似合う端正で美しい顔立ち、気品が感じられる佇まい、女性目線ではルドルフとしてドンピシャなキャスト。歌もダンスもよい。特に歌は、芳雄さんと「闇が広がる」を対等に歌うなんて大したものだ…今後もウォッチしないと!芳雄さん目当ての観劇だったのに、ルドルフ登場シーンは途中からずっと目で追ってしまった。

 

その他

  • 未来優希:マダム・ヴォルフもルドヴィカも貫禄あって素晴らしい。しかしこの2役を同じ人が演じるのは面白い
  • 美麗:背が高く小顔で可愛らしいネコ顔で親戚のシーンでも目立つ!マデレーネでは長すぎる脚と鍛え上げられた体を惜しむことなく見せてくれて感謝でしかない。
  • 香寿たつき:安定感あるおっかさん的ゾフィー。シシィへの厳しさも愛を感じた。最期の老婆となったシーンの動きと歌は涙。
  • 子ルドは一生懸命歌っているだけで可愛いね。

 

ここまで感想を書いてみて思うのは、エリザベートの主要キャストに求められる要素として「高貴さ」「上品さ」は大事だなと。

死が軸ではあるものの、皇族の世界。華やかであり、格式の違う世界を見せてほしいもの。マダム・ヴォルフの少々際どい演出・衣装も、キャストが上品なので美しかった。