ちょっとまえに職場が繁忙期だったのですが、職場の若い子への風当たりについてちょっと考えることがあるので、こうして記事にしてみました。




その子は私の(名ばかりの)産休まえに、正社員として入社しました。
当時もいまも、独身。子供も、介護するひともいません。





ベテラン事務員さんの退職に伴う採用で、ここでは名前をAさんとします。





うちの部署は基本的には単独で仕事をこなすことが多く、横のつながりは少ないです。


上司が職務内容の全体を把握しているものの、隣のひとがどの仕事を抱えているかはわかりづらい職場です。





繁忙期以外は残業ゼロ。



逆にそのときだけは頑張ってほしいという条件で、当時正社員としての経歴のないAは採用されました。





ちなみに、残業といっても19時くらいまで。




21時を超えるのは、1日、2日くらい。





それでもAにとって残業はつらいものだったらしく、
段々と『体調がわるいんだろうな』という振る舞いが増えていきました。





運悪く、Aにとってはじめての繁忙期は、私を含め二人が産休中(育休じゃないです、産休)。





まわりはみんな忙しそうだし、思ったより19時までの仕事だと身体はきついしで、最後、ついにAは泣いてしまい、
非常時ということで応援にかけつけていた私に発見されました。












その後のこと。



繁忙期がおわったあとの打ち上げに、Aは来ませんでした。



そのあとの忘年会や節目の行事にも、


『ちょっと考えさせてください』


と言うので無理に来なくていい、と、Aは部の行事には参加しませんでした。



うちの部は年齢層が高いためか、『部の行事に参加しない』という選択をしたひとが過去におらず、
仕事の一部でしょ、と言った声もきこえました。




かといって仕事を辞めることもなく、数年が経過。








Aは忘年会にはじめて参加しました。




ただ、会話はしません。




気を使ってしゃべりかけた他の人の問いかけも、会話にまで発展しないようです。




そして、Aはあれ以来、全く残業をしなくなりました。






繁忙期、私を含めみんなで休日出勤、子持ちの女性もやりくりして残業。



そんななかでも、Aは夕方になると1分足りとも残業せず帰っていきます。



Aに仕事をふるとあがってくるのが遅いため、上司の愚痴がきこえてくることも。




こんなことなら、派遣を雇えばよかったと言ってるのをきいて、
会社という利益を追求するための組織からしたら、その通りかもしれない、と思います。




事実、派遣さんもいるのですが、彼女と同じくらいの仕事量です。







方や非正規、方や正社員。



しかし、一度雇ってしまえば正社員をかえるわけにはいかない。








ただ、先日Aが、


『あの、残業した方がいいですか?』

と上司に帰り際きいているのを目撃しました。







上司は、『いや、別にいい』、
と言ったので、Aはいつも通り定時に帰宅しました。









たぶん、Aが正社員で会社側から切ることができないのを考えると、上司としてはAを育てて戦力として残業してもらえるよう働きかけるのが正しいのでしょう。




ただ、Aはすでに部内で腫れ物あつかいになっていて、いまさら定型の仕事以外を、上司も教える気がないようです。



他の人も私を含め、わざわざ親切に仕事を教えることもないでしょう。




Aももともと定型の仕事以外はしたくない、残業もいやだと、あの日泣いて言っていたくらいなので、
自分から仕事を覚えにいくことは考えにくいです。





そして腫れ物のA以外であっぷあっぷしながら回す繁忙期がやってきて、
せっかく参加するようになった打ち上げすら、『Aは繁忙期なにもしてないのにタダメシ食べてる』なんて揶揄される季節を過ごします。





やっと、『残業した方がいいですか?』と自分からきくようになったのに、その気持ちがいかされる日は、おそらく来ないでしょう。



部内によくない空気が流れていて、本人もなんとかしたいな?くらいには思っているようでも、
もう溝は修復不可能なようにみえるんです。





うちの会社の方針で上司が動くことはないので、
もっと大きな力で、なんとかしてあげよう!と動けるひとがでてこない限り無理だな、と思っています。







それで、こんなときに、



『なんとかしてあげよう』



と、思ってもらえる人ってどんな人なんでしょう。





長くなっちゃったので、次につづく。