漫画「黄昏てマイルーム」(作・コナリミサト)を読みました。


ドラマ化もした人気漫画『凪のお暇』の作者さんの新作で何話かネットニュースで見かけて気になっていたので買った作品。

正直絵柄の癖が強く自分としてはそんなに好きな画風ではないのですが、安定してストーリーが面白く、作中の知識も役に立つのでなんだかんだ気になって読んでしまう作家さんです。



キーちゃんこと八重樫紀子(きこ)は東京の会社に転職を決め、地元一のオシャレボーイ前髪重男と上京したものの、あっさり東京の女の子に鞍替えした彼に全ての家具を持ち出されてしまう。

空っぽの部屋を前に紀子は持ち前のクリエイティブ精神とDIYへの興味を爆発させ、自由な発想で部屋のレイアウトを一から作り上げていく…




コナリミサトさんの作品は凪のお暇の凪しかり『宅飲み残念乙女ズ』のてつ子しかり、とにかく既製品で満足するのではなく(お財布事情も多分に影響してるとは思うが)、自分で何でも工夫して生活を楽しめるヒロインが多くて気持ちいいなという印象です。


本作の紀子もご多分に洩れず、恋人に乗り換えられたことをいつまでも嘆くことなく(毎話少しだけ思い出してイライラはしてますが)、DIYで新しく好きな部屋を作り上げることに没頭していきます。



作家さん自体がオリジナルの料理や小物づくりを好んでいるようなのでその体験が反映されているのだと思いますが、このヒロインたちは特別な知識やスキルがあるわけではなく、あくまで素人知識でなんとか工夫をこらし、リーズナブルで手に入りやすい材料で「好き」を作り上げていきます。


紀子もすこしずつ道具を揃えて失敗しながら取り組んでいき、初心者なりに楽しくがんばる姿が親近感を沸かせます。

ただ、自分が想像(創造)力の欠片もない人間なのですぐに新しい工夫をひらめいたり、既存の価値観から離れられる紀子の発想力が羨ましい。(重男の気持ちがわかるなあ…)


また、自分の尻馬に乗って上京してきたくせに他のアーバン女にすぐ乗り換えて家財道具一切を持ち出すような男、それに捨てられた自分、と正直最悪な始まりをした作品ですが、紀子が比較的前向きなのでそれに引きずられることなくDIYへの興味が勝ってしまうのが恐ろしい。

ドリルドライバー楽しそうで欲しくなっちゃう…絶対使わないのに。



あと、黄昏で一番驚いたのはヒロインと前髪重男の恋愛フラグが立ったこと!!

コナリさんの作品、フラグ立ちそうな気配はままあるのですが、こんなにフラグが実りそうな匂いがするのはわたしとしては初めてです!


連載中なので今後の展開はわかりませんが、凪のお暇では慎二もゴンもどっちつかずで直近では凪の興味は自分の人生に向いてそう。

宅飲みは後輩くんがグリっちを好きなのは明らかだけどグリっち側のフラグが気配すら感じられない。

ひとりで飲めるもんは…はて…メイが飲み歩いてるだけで恋愛色はなかったかな…



そんなこんなでちょっと、両想い、ある…?まさか…!?

な気持ちになる作品で新鮮でした。

一巻完結で各話も短いので手軽に読めるのですが、短いぶん収録話数が多いので結構満足度はあったと思います。


また他の作品も読み返したタイミングで感想乗せたいなー。