『一日三食絶対食べたい』(作・久野田ショウ)途中まで読みました。



未曾有の大洪水に沈み氷河期に陥った地球で、生き残った僅かな人々はコロニーを作って生活しています。

一日三食絶対食べるのが長所のユキは、災害避難時に親とはぐれてしまった10歳のリッカさんと家族のように暮らしていて、体調の悪いリッカさんに栄養をつけて貰うため食べ物を買うお金を稼ぎに仕事をはじめます。


ユキの仕事は氷河で覆われ失われた文明を掘り起こして、少しでも生き残った人の生活を向上させるようなものを探し出すこと。

ドライな上司スギタとペアになり、凍えるコロニーの外へ毎日出掛けていきます。



この作品の面白いところはユキがいやだつらいと言いながら血の繋がらない家族の少女のために危険な外に出ていく、情けなくて健気なところだと思いました。


タイトルが気になって漫画サイトで購入したのですが、グルメ漫画かと思いきや急な終末感、でも悲壮な状況なのに思いやりに満ちていて優しい気持ちになれる、予想外な展開でした。

ほのぼのディストピア系と名付けたいです。



ユキとリッカさんの関係はもちろん恋愛ではないし、友達でもないし、赤の他人ではあるけどただこの絶望的な世界で手を繋いでいられる、ひとりじゃない証のようなものに思えます。

それを二人は家族と表現していますが、家族でこの表現を使うのは執着心が強すぎるような…

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("外"に出るのは危険なので目玉だけになって帰ってくるかもしれない、というシーン)




でも生きているかもわからない家族と離れて唯一の味方と思える人が危険な仕事をやらざるを得ないとしたらこんな言い方も大袈裟じゃないのかも。

そのくらい大好きだから無事に帰ってきてほしいということですよね。



メンタルが弱くてつらいことが人一倍苦手なユキが頑張るのもひとえにリッカさんのため。

でもスギタや仕事仲間ともだんだん打ち解けて少しずつ世界が広がっていくユキの成長が愛おしく思えました。



あと、「木の回りをくるくる回って虎がバターになる」「私がおいしいといいんだけど」など少し他の作品のオマージュがあったので、自分はこの二つしか分からなかったけど他にもそういう楽しみかたができるのかもしれない。

(それぞれ『ちびくろさんぼ』『恐竜人間』と思われる)


有名な作品ではあるけど何の引用だか分かると少し嬉しいよねって話です笑



漫画サイトでは二巻までしか配信してなかったけど調べたら三巻が出て完結してるみたいなのでまた読んでみたいと思います。



あと、収録の別話、宇宙のライカが好きだったのでこれはまた個別に感想書きたいです。