加藤諦三氏の書籍「あなたを傷つける人」の心理で述べていた「オリエント急行殺人事件」を読んでいます。
続編です。(第一回目は以下のURLからご参照ください。)
問題
ポアロ(ポワロ)はイギリス人の婦人をみて、「世間や旅行について豊かな知識を積み重ねている」と思ったのか。ポアロ(ポワロ)が思った理由を簡潔に説明しなさい。
(アガサ・クリスティー氏 グーテンベルク21 オリエント急行殺人事件
第一部 第1章 タウルス急行の重要な乗客から引用)
論理エンジンのスキルだと…
回答例:イギリス人の婦人は、車内において食事の態度・コーヒーをお代わりしている態度をはじめてきぱきしていた。車内では一人で旅をしており、服装も車内で快適に過ごせるよう薄い黒い服を身についけていたから。
回答の根拠
車掌は、ポアロ(ポワロ)の荷物をきれいに整理し、部屋を案内した。車掌は「お荷物はここにおいてございます。」と丁寧な言葉で対応したが、差し出した手はポアロ(ポワロ)から「いかにも思わせぶりだ」と感じた。ポアロ(ポワロ)はチップを渡した途端、「とたんにきびきびし、てきぱきした」態度を取ったことが直後の文面で述べられているから。
論理エンジンだとポアロ(ポワロ)の視点でなぜ感じたのかを説明します。
もうひとひねりします。
前回の車掌と異なり、イギリス人の婦人はポアロ(ポワロ)と直接やりとりはしておらず、観察したところにとどまります。
加藤氏は「あなたを傷つける人」の心理において、イギリス人の婦人は「きずな喪失症候群であるかないか」は触れていませんが、「相手の視線を気にする暇があれば相手の様子を観察しなさい」と述べています。
神経症者や燃え尽き症候群だと、「相手が自分をどのように見ているのか」が気になり相手を観察する余裕がないことを指摘しています。
加藤氏は、相手の雰囲気に飲み込まれるのではなく、ポアロ(ポワロ)のようにイギリス人の婦人の髪形やつやといった細かいところを見るよう述べています。
つまり、このことがきずな喪失症候群から身を守る行動だと述べているのです。
(述べているところは、加藤諦三氏 「あなたを傷つける人」の心理
第3章 人を見抜く能力を鍛えよう
▼相手の視線を気にするヒマがあるなら観察しなさい)
私も、相手と接しているとき、「相手は自分のことをどう思っているのか。」が気になってなりません。この態度が紛争相手(狡賢いきずな喪失症候群)を引き寄せた遠因となってしまいました。
言葉にとらわれず、ポアロ(ポワロ)のように慎重に見極めていきたいです。