アニメマンガ好きなら、キャラの生年月日を調べたことがあるのではないでしょうか。キャラは、作者が作り出した存在であり、生年月日を決めたのも作者です。ところがその生年月日が、ちゃんとキャラの性格に対応した星座になっているのが不思議でもあり面白いところです。おそらく人気作品のキャラには、作者1人の考えを超えて、人類の集合知が反映されているからなのでしょう。

 

シティーハンター 1巻

 

◆牡羊座生まれの、エンジェルハートとシティハンターの「冴羽獠」

 冴羽獠は、新宿でシティハンターと呼ばれるすご腕のスイーパー(始末屋)です。公式誕生日は、3月26日の牡羊座ですが、実はワケありです。幼いときに飛行機が墜落し記憶を無くして、中米の反政府ゲリラに育てられたため、本当の生年月日は不明。

3月26日とは、相棒の香と出会った日。

香が、出会ったその日を彼の誕生日にすると決めたのです。その日に香の相棒であるシティハンター冴羽獠が誕生した、と考えるなら、間違いなく牡羊座生まれと言えるでしょう。

 

◆もっこりと、生命力

 冴羽獠と言えば股間の「もっこり」、「もっこり」と言えば冴羽獠。ではこの、「もっこり」とは何を象徴しているのでしょうか? 元気のよい男性自身とはつまり、旺盛な生命力。この、生命力の強さこそが牡羊座を表す一番のキーワードなのです。飛行機墜落からも、反政府ゲリラとして戦いの日々を生き抜いてこられたのも、ケタ外れの生命力と運の強さがあったからでしょう。牡羊座の生命力は、単純明快でシンプルです。腹が減ったら食べる。眠くなったら寝る。そして、欲しくなったら欲望に正直にシンプルに行動します。ウソや駆け引きは苦手ですし、優雅さも細やかさもありません。だから、毎回本能のおもむくままに女性に迫って、相棒の香や香瑩にハンマーで殴られることになるのです。

 

◆依頼を受けるのは女性だけな、わがまま

 すご腕のスイーパー、シティハンターは、美女がらみの依頼しか受けません。利害や損得にはまったく興味がなく、そのかわり、美女のためならどんなムリな依頼でも二つ返事で引き受けます。要するに自分勝手でわがまま。まさに牡羊座そのもの。牡羊座は、自分がしたいことしかしたくないのです。冴羽獠も、美人には優しいけれど男には冷たく、デレカシー皆無で無神経、聞きたくない話は聞こえないふり。好き放題、言いたい放題なのに、でも憎めないところもまた、牡羊座らしいのです。

 

◆女好きに見えて、実はとてつもなく照れ屋

 無類の女好きの冴羽獠が、唯一苦手としていたのが、相棒の香です。決して香を嫌いなのではなく、誰よりも大切に思っていたからこそ、照れくさくてぶっきらぼうになり、ついおちゃらけてしまうのです。牡羊座も本命にはとことん不器用です。愛の言葉なんて絶対に言えません。わざと憎まれ口を言ったりするところは、まるで小学生男子のよう。本能には忠実でも、恋愛には不器用なのです。

 

◆シティハンターと、一匹狼

 牡羊座の性格を表すもうひとつの重要なキーワードが、「一匹狼」です。群れるのを嫌うのです。シティハンターも組織に属さずに活動しています。本来、牡羊座は、9時~5時のサラリーマン的生活には馴染まないのです。そのかわりに、のめりこんだら命をかけてでもやり遂げます。ですから牡羊座は、たとえ会社員として社会人生活をスタートしても、いずれ独立したり、フリーになっていく場合が多いのです。牡羊座の魂は、本質的に一匹狼なのです。

 

 冴羽獠の生年月日を決めたのは、相棒の香でした。ですから、牡羊座生まれなのは、香から見た冴羽獠の姿とも言えるわけです。それまでは刹那的な生き方をしていたのが、香と出会って、牡羊座的な快活さが目覚めたと読むことも可能でしょう。作り物のキャラの作り物の生年月日にも、その奥深くには、深い真実が秘められているのです。

☆☆☆☆☆

 

(フランス版シティハンターが見たい💕)

シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション 字幕版

 

 

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