先日、コーヒーカード1周年フェスで、コーヒーカードのネガティブカードの読み方についてお話をしました。

 

そもそもコーヒーカードやルノルマンカードは、ポジティブなシンボルが多く、占うだけで元気になれると言われるカードです。ですからネガティブカードは少ないのですけれども。

 

ネガティブカードは、今は注意が必要です、という「黄信号」です。決して怖くありません。

逆に言えば、気をつければ、そうならないですむわけです。

 

なにかが終わるかも?という「棺」

嫉妬、嫌がらせ、意地悪に注意の「蛇」

うっかり、ぼんやり、ミスに注意の「ネズミ」

切れる、壊れる、離れるに注意の「鎌」

 

どれも、日常の中で、ありえることです。

何かが始まる前には必ず何かが終わるわけですし、たくさんの人と接していればトラブルもあります。日常生活の中でモノを無くしたり壊れたりすることもあります。

 

終わりを受け入れられたらスムーズに次が始まっていきますし、対人関係に注意したり、忘れ物や不注意に注意すれば防ぐことができます。

ネガティブカードは、決して怖れたり嫌悪すべきカードではなく、むしろ、相談者を助けてくれる心強いアドバイスカードでもあるのです。

 

トリプルKのカレン先生から、ネガティブカードの読み方について「おせっかいなおばちゃんからのアドバイスと思えばいい」という名言がありました。

 

「雨降るからカサ持っていき!」

「寒いから上着着ていくんやで!」

「転ばんようきぃつけ!」

 

おせっかいだけど、面倒見の良いおばちゃんからのアドバイスと思えば、やたらに怖がることなく、「気をつけよう」と思えるのではないでしょうか。

 

そんな中で、ひとつだけ、事前に知っていても対策しようがないのが、「十字架」のカードです。

運命的、宿命的な出来事を表すカードです。

でも逆に言えば、一番わかりやすいカードとも言えるのです。

つまり。

「そういう運命」なのだから、どうしようもない。

誰のせいでもないし、もちろん自分も悪くない。

しかたない。しょうがない。

 

人生に、そういうことってあります。

誰のせいでもなく、しょうがないこと。

 

だから、十字架のカードは、免罪符なのです。

うまくいかなくても、あなたのせいじゃない。

誰かのせいでもない。

誰も悪くない。

そういう運命だっただけ。

運命のせい。

 

占いは、ある意味、「原因探し」なところがあります。

恋愛がうまくいかないのは、「コミュニケーション不足」が原因。仕事で活躍できないのは「経験が足りないから」。人間関係のトラブルは「誰かの悪意のせい」。

占いで理由がわかればスッキリします。

対策をとることもできるでしょう。

 

でも、誰にもどうやってもどうにもならないこともあるのです。

それが、「十字架」のカードです。

 

そんなときは、

「今は運気がよくないから、しかたないですね」

けれど、止まない雨はなく、開けない夜はありません。

やがてまた運気が変わっていけば、結果も変わっていくでしょう。

 

今はまだ、どうにもできないけれど……。

「十字架」は人の力の小ささに気づかせてくれるカードです。

そして占い師にとっては、

「誰のせいでもありませんよ。今は運気がよくないのです」

と運命のせいにできる、読みやすいカードでもあります。

 

運気が低迷しているときは、ゆっくり休んで英気を養うことが大事です。

おいしいものを食べて、しっかり寝て。休んで。

そうすれば、きっと回復できます。

 

必要以上にネガティブカードを怖れずに、「おせっかいなおばちゃん」ともうまく付き合っていきたいですね。

 

 

 

【リクエスト講座】

今年1月に行って好評だった講座、リクエストにおこたえします。今回も全員添削あります。終了後、占いライター募集窓口をお知らせします。

 

 

高橋桐矢の本とカード