3月21日に、わたしが所属する児童文学サークル「ひまわり時計」代表の柴田奈保美さんあらため、青海美砂さんの初めての本「ラケットはつくれない、もうつくれない」の出版お祝いの会がありました。

 

これがもう、総勢41名のすごい大盛会だったのですよ!

長編児童文学賞佳作受賞作なので選考委員の諸先生方に、これまで作品を講評してくださった先生、児童文学関係で一緒に切磋琢磨されてきた仲間たち、さらに児童文学活動を応援してくださっているお友達に、ご家族の方々。こういう大勢の会ではめずらしいことですが、一名もドタキャン欠席がありませんでした。

アットホームで笑顔に満ちた良い会でした。青海さんのお人柄ですね。

 

本書の出版は、簡単な道ではありませんでした。

 

本書は、青海さんのお父様、ラケット作りの職人だったお父様が、戦時中にラケット作りを禁じられ、代わりに銃のグリップを作らされることになったいきさつが描かれています。

それでも職人の矜持からこだわって作った銃のグリップは、その何十年後かに、青海さんご自身によって驚くべき場所で発見されることになりました。

その実話を元に描かれています。

 

 

この事実をどうしても書き残したい、記録に残したいという強い思いから、書かれた作品です。

 

新しい戦争児童文学委員会に何度も提出され、公募にも出され、最終的に長編児童文学佳作となりましたが、単行本出版がなかなか決まらず、それでも青海さんはあきらめませんでした。

今の子供には届かない、商業出版では難しい等、厳しい現実をつきつけられても、青海さんはあきらめませんでした。

ひまわり時計例会にも何度も何度も方向性を変えて書き直して提出していました。

講師の先生方から、たくさんのアドバイスをいただいて、そのたびに、大幅な書き直しをされていました。

 

何年もかけて直して直して、磨き上げられて

単行本出版が決まったのです。

 

講師にも来てくださった先生のお言葉、

「執念ですね」

に、一同うなずきました。粘り強くとか諦めずとか、そんな程度の言葉では表現できない、どうしてもどうしてもどうしても本にして出版しなければという強い思い、それが、本書を出版する最大の原動力となったのだと思います。

 

地道に児童文学に取り組んできた柴田奈保美さんのゴール、ではなく、児童文学作家、青海美砂さん誕生のお祝いです。

これからのますますのご活躍を祈ります。

っていうか、同じサークル仲間として、これからもビシバシ!遠慮なしに作品合評をしていきますよ!

 

ひまわり時計の仲間にも、本当に心から感謝です!

わたしもがんばろう!

 

 

22日今日、東京も桜の開花宣言が出ました

 

 

 

 

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