一度も就職せずに学生から作家になる人もいるけれど。


たいていは、仕事をしながら、

新人賞に応募してデビューする場合が多いはず。


この間会った友達ふたりとも、

そうやって

新人賞でデビューした作家さんなのですが。


ひとりは、作家になるために仕事を辞めて、専業作家に。

もうひとりは、作家になった今も仕事を続けている兼業作家。


どっちもありだと思うのです。


仕事を辞めるのってものすごく大きな決心です。

そのくらいの覚悟があったから、デビューできたのかもしれません。

さらにこれからは、筆1本で生きていくわけで。

その精神的重圧はとてつもないはず。


一方、作家になってもそれまでの仕事を続けている兼業作家は

児童文学業界にはとても多いです。

教育や福祉関係の仕事をしていたり、

家事育児介護をしながら書いているという人もいます。

児童文学は少部数だし、

本が出るペースも遅いから、

なかなか専業作家になれないという事情もあります。


逆に、兼業だからこそ、

本当に書きたいものを選ぶ余裕があるとも言えます。


職業作家というと、専業作家をイメージすると思うのですが、

児童文学に限らず、

純文学でもSFでも時代小説でも、

意外と、兼業作家がたくさんいます。


そしてわたしは、

かつて、

何が何でも専業作家になりたいと

思っていた時期もありました。

ほかの仕事をせずに自分を追い込んでもみました。

でも今は、

書きたい小説を書くために

ライターとして仕事をしています。

占いコラムや書評原稿などなど……。

専業作家ではないけれど、兼業作家とも違う、

いろいろ試行錯誤してみて、

自分には今のこのパターンが一番合っているように思います。


どういう形が望ましいのかは

人それぞれに違うのでしょう。


だから、自分で試してみるしかないのですね。


どんな道を選んでも

自分の人生です。