固定観念とか既成概念ってありますよね。

要は人の思い込みから来るものなんですけど。

 

人は自分の経験則や他者から得る情報をもとに「これはこういうものだ」とか

「こうあるべきだ」と考えるじゃないですか。

 

なんか、凝り固まった考えやネガティブに捉えがちですけど、

ある種の思い込みって、人が生きる上で必要な側面もあると思うんですよね。

 

僕なんかステージに立つ瞬間に自分が世界一カッコいい人間だと完全に思い込んでますし、

格闘家やスポーツ選手なんかもいざ本番という時には、

どれだけ思い込めるかが勝敗の鍵になったりするじゃないですか。

 

作品を作る時にも、受け手の人がどれだけ思い込んでくれているかが、

良い作品を作るために大事だったりするんですね。

「今までがこうだったから次はこうなるはずだ」とか

「こうはならないはず」といった思い込みを持ってくれていると、

それを裏切るものに触れる驚きや感動に繋がるので。

 

ちょっと話逸れるかもなんですが、

僕は人狼ゲームが超得意で。

ほぼ負けないんですが、ある時期から、

ゲームとはいえ人を完全に騙すようなのは勝っても楽しくないなと思って、やらなくなったんですけど。

人狼ゲームでも勝つための鍵は思い込みなんですね。

自分は人狼側なのに、議論している時は完全に自分が市民のつもりになって話していると、

本当にそんな気持ちになっていて、他の人もそれを信じてしまうんですね。

他人を騙すには自分を騙すのが一番なんですよ。

 

 

新しいものを作る時も、自分がどういう思い込みを持っているのかをまず考えるようにしています。

それが見えると、次に自分がどう動くと面白いかがわかってきます。

自分で自分の動きに驚きを持てれば、受け手も驚いてくれるはずなので。

思い込みがあるからこそ驚きがある訳で、

驚きこそが感動をもたらすんですよね。

 

自分の思い込み、他人の思い込みをポジティブに活用出来ると、

結果的に「固定観念」や「既成概念」を良い意味で壊すことが出来ると思うんですよね。

 

 

とか考えながら曲を作ってるんですよ。