基本的に集団行動が苦手で。

長年、バンドなんかをやっていて何なんですが、
集団行動は苦手です。

単純に協調性が無いってのいうもあるのですが、
それとは別に、人が集団になる事の危うさも感じる事が多少あります。


同じ考え、趣向なんかが近いと、似た人が集まって集団が出来たりします。
とは言え、いくら近くても個人差で全く同じというのもなかなか無い事なので、
突き詰めると、揉めたりします。

宗教、思想、イデオロギーなど、いくら高尚な考えも、
そこに人が集まって団体になり、運動が始まったりすると、
急に危険な香りが漂います。

理想とする形が同じでも、そこに向かう速度感、温度感は微妙に個人差があるわけなので、トラブルが起こりやすくなったりします。

社会に対する問題意識だったり、困った人を助けるボランティアだったり、
テーマは素敵だったはずなのに、団体になり運動になる事で、狂気を孕むのです。

何故、この人は自分と同じくらい熱く考えないのだろう?とか、
何故、この人はちょいちょいデモ運動を欠席をするのか?とか。
そして、そもそも思想が対称側にある人を「敵」とみなす傾向があるのです。

簡単に善悪を決められない問題の場合、個人によって解釈の仕方は違って当然なのですが、自分の思想が「善」だと決め込んでしまうと、それ以外が全て「悪」に思えてしまうのです。

なので、僕は集団行動が嫌いなのです。
善意であろうと、それを押し付けられるのも嫌だし、押し付けるのも嫌なのです。自分のペースで勝手にやりたいのです。


人は案外、かなりの矛盾を同時に抱えて生きているものだと思われます。

困っている人は助けてあげたいけれど、自分の事も大事です。

子犬を見れば最高に可愛いと思うけれど、奇声を上げて走り回る子供を見ると、転べば良いのにと思ったりもします。

お年寄りが危なそうな時は手助けしようと思いますが、若い兄ちゃんが騒いでいるのを見ると、怪我すれば良いのにと思います。


生活するうえでお金は必要だけど、お金の為に生きている訳じゃない。

平和が一番だけど、脅かされるなら戦います。



たくさんの矛盾を抱えて、その狭間にある「自我」でものを考えるのです。