株価を形成する3つの要素 | ゲーム銘柄で一攫千金(旧 短期トレードで勝ちを重ねる)

ゲーム銘柄で一攫千金(旧 短期トレードで勝ちを重ねる)

短期トレードで負けを重ねた結果、ゲーム銘柄での一攫千金狙いに変更した。短期トレードも諦めてはいないが、まだまだ実力不足なので暫くは控える予定。業績分析を主軸にしながら、3ヶ月先、6ヶ月先を予測して大きく上昇する可能性のある銘柄で勝負する。

自己分析用。かなりの長文なので興味がない人は飛ばして欲しい。


自分は以下の3つの要素が株価を形成してると考えている。


・ファンダメンタルズ

・テクニカル

・材料(思惑)


■ファンダメンタルズ

自分はファンダを重視して買う銘柄を選ぶことが多い。スマホゲーム銘柄の良いところはヒットするアプリを出せば3ヶ月~6ヶ月という比較的短期間でしっかりと業績に反映されるだけの成果が出る点にある。つまりファンダへの反映が早いということだ。


また人気となったアプリの場合、セールスはかなりの期間で拡大するし、その後も急激に低下することは少ない。もちろんこれには適切なアップデートが必須で運営の技量が問われるところだが、一時的な売上にしかならないコンシューマソフト(人気作はシリーズ化されるが)とは売上の構造が大きく異る。この部分を理解出来ない人は、1本のヒット作しか無いことを理由にガンホーや、ミクシィを「仕手だ」「バブルだ」と言う。しかし実際には人気が続き継続的に好業績を維持してる限りは普通にファンダで買われてると見るべきだろう。


的確に予測されたファンダは将来のその会社の時価総額を考える上では非常に重要な意味を持つ。特に重要なのは市場の予測と、自分の予測とに大きな乖離がある場合だ。市場の予測が間違っている場合、間違いに気付けば株価水準は訂正される。決算や、証券会社のレーティングなどがその切っ掛けになることが多いし、アプリの場合はセールスランクの推移や、月間の売上げランキングなんかもそうだろう。逆に自分が間違ってる可能性もあるので、折を見ては自分の予測を検証しなおす事も大切だ。自分が過去に大きくドローダウンしたケースはここの部分が甘かった事が多い。


中長期で株価を考える際にはファンダに優る分析はないと考えている。株価は人気次第で割高にも割安にもなるが、最終的には適切なレベルに落ち着いて行く。その基準となるのがファンダだろう。


■テクニカル

ファンダを重視する人の中にはテクニカルにはあまり意味がないと言う人もいる。しかし自分はファンダと同様にテクニカルにも大きな意味があると考えている。テクニカルについては自分もまだまだ勉強中なのだが、株価チャートや出来高の推移には市場参加者のメッセージが込められているように感じている。


ただテクニカルはどういった指標を使うかも含めてかなり複雑だ。移動平均線も何日線を使うかによって意味合いが異なるし、時間軸(デイトレ、短期スイング、中長期)でも狙い所が変わってくる。色々と試行錯誤しながら、自分にあった指標や使い方を身に付けて行く必要があるだろう。オリバー・ペレスの「デイトレード」によると、「熟練したトレーダーはわずかな道具しか必要としない」という説明がある。真にテクニカルを極めたならそうなるのだろう。


自分は到底その域には達してないので、(自分の)ファンダ予測とテクニカルの動きが一致してるかどうか

といった利用法が多い。一致してないなら市場参加者の多くが何か自分とは違う予測をしてる事の証となる。ここの部分に気付ければ損失を回避出来たというケースは多かったと思う。最近ではKLabの動向を見誤ったのもこの部分を軽視してた面がある。7/2に高く寄った後、強気な人が多いならあのまま反発していた。そうでなく右肩下がりの動きを継続してる事にもっと警戒感を抱く必要があった。翌日以降の値動きが強いか、弱いかをもっと見ていくべきだった。今後は同じような失敗を減らして行きたいと思っている。


■材料(思惑)

材料は重要だ。特に市場の多くが予想してない材料の場合(過去の)ファンダもテクニカルも超越して新たなトレンドを作る。正確には材料によって、ファンダとテクニカルが変化するのと見るべきかもしれないが、とりあえず自分はこれを株価を形成する3つ目の要素としている。


近くでは、任天堂とDeNAの業務提携や、ボルテージの花より男子のアプリ発表、あるいは業績関連のサプライズとなるような材料とかがそれだ。ただ、当然ながらそういった材料が出ることを予測するのはなかなか難しい。例えば任天堂の場合はどこかのタイミングでスマホに乗り出す可能性はあったが、その時期を予測するのは難しいと言える。


それとは違って、市場がある程度予測出来る材料というのもある。新作開発を発表した後の事前登録開始や、事前登録者の人数推移、アプリのリリースなんかはそれになる。こういった材料でも株価は動くが、大事なのはその材料の思惑はどこにあるかという点だ。今の例えなら


事前登録開始 → 事前登録数の発表、リリースへの期待

事前登録数の推移 → 初期のDLや、セールスへの期待

アプリのリリース → セールスへの期待


といった風になる。最近多くのアプリ銘柄がリリースゴールとなるのは期待に対して、実績が伴わない事が多いからだ。ガーラやイマジニアはその典型で、株価は大きく上がったもののリリースされたアプリのセールスが低迷してる事で上昇分を打ち消すような下落をしている。


KLabのglee先行リリースもリリース国の少なさや、その後のDL、セールスが悪い事が原因で大きく下落した。逆にブレソルはリリース後のセールスが期待以上だったことや、そのセールスが続いた事で株価上昇のきっかけにもなっている。


なお材料の面白いところは出た直後にその価値をどう評価するか定まって無い点だ。任天堂とDeNAの提携の話が出た時でも任天堂の株はPTSで買うことが出来たし、花男のボルテージも同様だ。そして初動で買った人は含み益の増減だけを見守る事が出来る。逆に好材料だと思っても市場がそこまで評価しないようなケースも多々ある。材料が出た直後の影響力の見極めは重要だ。


さらに材料の波の乗った銘柄は合理的には説明できない水準まで株価が動いたりもする。その場合に重視されるのはファンダでもテクニカルでもなく、材料がもたらす思惑の大きさと、それにどれだけの人数が酔いしれる事が出来るかだ。酔いから覚めてしまえば二日酔いのような現実が待ってたりするのだが、上手く波に乗る事が出来れば利益は計り知れないだろう。


材料での売買はファンダやテクニカルとはまた違った方向性がある。これのみに特化する気はないが、自分が深く関わった銘柄ならば材料の予測も他人よりはしやすくなったりする。時々あるビッグチャンスを逃さないよう、監視の目を光らせて行きたいものだ。



■総括

自分が株を買って上昇を期待する場合、上記3つのうちどれを期待してるのかは明確にしておいた方が良い。また理想はこれら3つの要素全ててで買いシグナルが出てる銘柄を保有していることだが、そういった事はなかなか難しい。ただ、例えば上で挙げた任天堂やボルテージのように、冷静に吟味すれば乗る事が出来た初動と言うものは確かに存在する。(直近では公募引渡し後のミクシィが3つの要素を兼ね備えてると考えてる)


一方で思惑通り行かなかった場合の撤退の判断は早めにする必要がある。6/25にカナダ、オーストラリアでの先行配信のIR(実質的な日本やアメリカの延期発表)を出したKLabや、イマジニア、ガーラなどのアプリのリリース後のセールス動向などは、当初の思惑と違うことは明白だった。この時点で撤退の判断をすることが何よりも重要となる。


思惑が空振りした場合の反動はかなり大きい。空振りの度合いにもよるが、多くのケースでは直近2ヶ月の安値と高値での76.4%押しまでは覚悟する必要がある。私見だが、半値押しの水準までは「とりあえず売り」の選択が賢明だろう。極稀に38.2%押しまでしか下げないケースがあり、こういった場合はその後に再上昇する可能性が高い。ただ、最初に押したタイミングではどこで反発するかは読みにくい。


反発して得られるはずだった利益を逃すことは精神的にかなり来るものがある。多くの人は100万円損するのと、得られるはずだった100万円を逃すのとでは、100万円を逃す方を苦痛と感じるらしい。自分もその傾向がある。が、言うまでも無く得られるはずの利益を逃しても実害は無く、実際に100万円損するのは実害が生じる。どちらを優先させるべきかは言うまでもないだろう。思惑と違う動きが出た時は負けを拡大させない事を第一に考えるべきだろう。落ちてるナイフに手を出すのは避けなければならない。


将来の期待や、思い入れが強い銘柄ではこの判断が出来なくなりやすい。過去にはガンホー、ミクシィ、そして直近ではKLabで失敗をしている。まあミクシィ、KLabは後から持ち直してるのだが、早めの撤退判断が出来ればその後にもっと良いタイミングで入り直す事が出来た。今後の取引では同じような失敗をしないように、少なくても規模を小さく出来るように頑張りたいものだ。