2023年7月6日(木)



時制が前後しますが、大鎧(オオヨロイ)の着付けを習いに行ってきました。2年ほど前に一度習ったことはありますが、その時の記憶は空の彼方へ〜アセアセイベントに向けてちょっと集中的に教えて頂くことになりました。


大鎧について


大鎧の各部名称です。上矢印のHPからお借りしました。


私が被っている兜は大谷選手のような前立(まえだて)がありませんが、この前立は五月人形の見栄えを良くするために近年付けられた物だという説があります。私は詳しくないので詳細は説明できませんが、諸説あるようです。


大谷選手と兜

大谷選手、お似合いですねウインクラブラブハート


さて、鎧を着る前にまずは直垂(ひたたれ)を下に着ます。武士の普段着ですね。


小栗旬さんの直垂姿


まずはこの直垂を着るところからですが、私は一応着物が着られるので、そんなに難しくはないです。ただ、ここで布のシワをしっかり伸ばしておかないと、上に鎧を着た時にシワが当たって後で痛くなったりするので、そこは慎重にシワを伸ばしてピッタリと着て行きます。直垂を着る際には紐がいっぱい出ていますが、しっかりキツく絞めないと後で着崩れたり、また結び目が解けて何かにひっかっかったりすると、馬に乗った時等に危険なので、慎重に結んでいきます。でもあまりキツく閉めると痛くなったり鬱血したり、関節が動かなくなったりしても危険なので、本当に「良い塩梅」が難しいですタラー


日本服飾史


下矢印の写真は上矢印のHPからお借りしました。

大鎧を着た時の完成型になります。直垂の袴の裾と上着の袖を絞り、左手には射籠手(いごて)を着けます。そして太刀と箙(エビラ)(矢を入れるポシェットのような物)を腰につけます。


直垂を着たら、足元を作ります。直垂の袴をたくしあげて、膝のお皿の上で絞ります。次にハバキと言う三角形の布の脛当てをシワのないようにしっかりと結びます。


これがハバキを付けた状態です。下矢印


私はソックスを履いていますが、本来は素足です。足袋は平安時代には存在していませんでした。なので去年の大河ドラマでも小栗旬さんはどんなに偉くなっても裸足です。


ハバキをつけたら、次に金属製の脛当てをつけます。この時、布のハバキの結び目が隠れるように、そしてシワにならないようにしっかりと着けていきます。この脛当ての結び方が緩いと、歩いていて脛当てが下に落ちてきたり、馬に乗っているうちに下にズレてきたりと危険です。最後に毛沓(けぐつ)を履きますが、これは鎧を着た後で大丈夫です。


直垂の袖の始末ですが、紐で縛ってしまうので、もし弓を引くために弓懸(ゆがけ)を着ける場合には、この時に着けてから、袖の始末に入ります。右手は紐を絞ってからぐるぐると袖に巻き付けます。左手は直垂の種類によりますが、袖の短いタイプだったら、紐を割って袖をぐるぐるします。袖が長いタイプだと、袖を脱いで、袖を身体の後ろに回します。背中に回した袖は、4つに畳んでおきます。後で射籠手の紐で押さえます。


直垂の処理が終わったら、左手に射籠手を着けます。


直垂の準備が出来たら、いよいよ鎧を身につけます。


長いですね。。。私の忘備録なのでお付き合いくださいお願い



大鎧は本体と脇楯(ワイダテ)の2つに分かれています。まずは脇楯と言う右脇腹用の鎧を身につけます。胴回りを一周する紐と肩にかける紐を脇で結びます。鎧についている紐は基本長い方の紐を折り返して短い紐と結びます。この時、後で着る鎧本体と高さが合うように見極めながら高さを決めていきます。私は身長161ありますが、やはり男性用の鎧だと、小さめサイズの鎧でも私の身体には大きくてガバガバですタラー


鎧の本体はモビルスーツのようになっていて、出来上がった形の中に身体を入れて行きます。身体を入れたら、鎧の右肩にある金具をまずは止めます。鎧を身体に馴染ませてから、腰で紐を結びます。この時、腰に紐がごちゃごちゃしてしまうので、綺麗に揃えるように心掛けます。紐で結ぶのはあくまで腰で、ウェストではありません。そして腰の紐はふんわりと結びます。大鎧はAラインのワンピースのように、腰はあまり絞りません。馬に乗った時に腰から下の部分が馬の身体にふんわりと乗って、人間の負担が少なくなるようになっています。


鎧が着られたら、次に太刀を履きます。馬に乗る時は、太刀のお尻が馬に当たらないように、太刀の角度に気を使います。身に付ける用の紐でグルっと太刀のお尻を釣ると安心です。そして箙(エビラ)付け。これは右腰に付けますが、射手が使いやすい位置に持って頂いて、その位置で腰に付けます。箙は難しくて、腰にしっかり付けても矢を抜きにくいですし、ゆったりだと馬に乗った時にガタガタと揺れ過ぎてしまいますアセアセ箙をつける時には、弦巻を左腰に付ける事を忘れずに。弦巻は弓の弦の予備を巻いたドーナツ状の物です🍩


これで鎧は完成です。次に兜を被ります。まずは烏帽子(エボシ)を被ります。紐でしっかり結びます。髪の長い方は、頭のてっぺんで結んでから烏帽子を被ります。後頭部のポニーテールだと結ぶ位置は低すぎます。頭のてっぺんんです。チョンマゲをバラしてひとつくくりにした感じですね。烏帽子が被れたら兜を被ります。被ったら、烏帽子の先を髪の毛ごと兜の頂上の穴から出します。こうする事で、兜と頭が一体化して、ズレ難くなります。


顎紐をしっかり結び、毛沓(けぐつ)を履いて完成ですキラキラ

毛沓はこんな沓です。本当は熊の毛で作るそうですが、これはフェイクファーです。


私が着付けを習いに行った、鎌倉さんのブログから画像を拝借しました。


鎌倉もののふ隊ブログ


完成です。写真は私。疲れ切った笑顔なのでスタンプ処理していますウインク


自分で1度着て、そして人にも1度着せて、コレでこの日の着付け教室は終了ですタラー全部で何時間掛かったでしょうかアセアセ次回は時短を目指して頑張ります!!


大鎧の着付けは企業秘密ではないという事で、私の覚書としてここに記しました。また、色々な着方があり、これが正解!!というわけでもないようです。あくまでも私の忘備録ですが、参考になりましたら幸甚ですニコニコ文字が多くて申し訳ありませんでした。途中写真を撮る余裕がありませんでしたウインク


大鎧の着付けは、イベント前日にもう一回通いました。続くカブトキラキラ流れ星



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