仕事の性質上、テレワークが出来ない私は週の何日かは会社に出勤し、何日かは自宅待機をしています。自宅待機の日は午前中はお掃除、整理整頓。午後から趣味の時間、という習慣が出来つつあります。この日は午前中に簡単にお掃除を済ませて、お弁当用に常備菜をいくつか作り、午後からクラブの先輩会員さんからお借りした本書を読みました。高価な本をお貸しいただき、ありがとうございます
「馬の気持ち」という題名ですが、原題が「Think like a horse」ですので「馬のように考える」ようになろうと言うことかしら。馬に乗るにあたって、人間側の理屈ではなくて馬側の気持ちを推し量って接して行きましょう、という内容でした。
先日読んだ/見た「ホース・ウィスパラー」にも通じるものがあったので、より分かりやすく感じたのかもしれません。
私も馬に乗り始めた時は、馬を撫でようとして、馬に警戒されて意味がわからなかったりと、色々失敗もありましたが、今回この本を読んで思うのは、
最近モンドールと意思疎通がキチンと図れているな
という自信と
モンドールはさく癖も熊癖(ゆうへき)も、前掻きもしない、とても良い子だな
という再確認と、更にモンドールは、
ビビリ、というか反射が高い馬なので、それをもっと理解して、馬の緊張をもっと取り除くようにしてあげないといけないな
馬の様子をもっと注意深く観察しながら接していかないといけないな
とも思いました。
本著の「馬のように考える」ことがどうして必要なのかという答えとしては(2ー3ページ)
馬の視点から世界を理解するため
あなたの近くで、他の馬と一緒にいるときと同じようなくつろぎを感じさせるため
馬を納得させて指示通りに動かすため
安全のため
満足できる平穏な経験のため
ストレスを最小限にするため
目標を達成するため
しっかりとした自信を持った馬成長するのを手助けするため
両者にとって満足できる関係を作るため
馬に強制するのではなく、馬の自主性を引き出すため
動物に対する感覚の理解を深め、より良い人間になるため
と書いてあります。え、この言葉全部D先生に最近言われてたことですD先生は私にレッスンを通じて「良きライダーとなる事」は勿論、もう一歩進んで「良きホースマンとなる事」を教えて下さっていたのかもしれません。
本著は馬のトレーニング方法や食事、馬の習性など多岐に渡る内容の基礎的な知識を得るのに適しています。4年間馬に乗ってきて漠然と感じていた事をはっきりと認識したり、注意が足りなかった事に気付いたりと、すぐに役立つ内容でした。
例えばモンドールは音に敏感です。クラブの馬の中でも音に敏感な方です。そしてモンドールは風が嫌いです。この2つの特徴の関連性に気がついていなかったのですが、風があると遠くの音が途切れ途切れになって聞こえにくくなるので風が苦手な馬がいる、という記述を読んで、そういうことかっとはじめて納得が行ったり。
あと、モンドールがよく甘えた顔で、こんな鼻をすることがあって、
この顔が凄く可愛いと思って大好きなのですが、本著では「この柔らかく開いた状態の鼻孔は、馬が落ち着いてリラックスしている事を意味する」と見つけて「やった」と思ったり
レッスン中の休憩時やクールダウン時に常歩をしているときにモンドールが顎を伸ばして鼻を突き出し、鼻をブルブル言わせているのを聞くのが好きなのですが、これも「それはあなたと馬の運動が上手く行われた事を意味します」(168ページ)とあり、嬉しく思いました。
馬の視点から見た12のトレーニングルール(150ー151ページ)の記載がありました。
私はトレーナーでもインストラクターでもありませんが、レッスンをする際に、これらの項目をきちんと理解してレッスンをしていきたいと思います。
無理は禁物
分かりやすく
私を馬として扱って欲しい
柔軟で融通が効くこと
集中・注目
上手に進めるための準備をすること
一貫性を保つこと
私のやり方で絆を結ぶこと
焦ったり急いだりしないこと
楽観的であること
公正で現実的な要求であること
客観的であること
最後に本著はこう結んでいます。(171ページ)
「私たちがこの特別な動物である馬と一緒に作業に取り組むとき、私たちが馬に寄り添って考えられるようになるほどに、すべての人と馬にとってより良い結果となるでしょう」
馬の気持ちと人格(馬格)を尊重し、私との練習が馬にとっても楽しみになれるように、努力していきたいと思いました。