枇杷は甘いかスッパイか -17ページ目

枇杷は甘いかスッパイか

遠く離れた地に住む母。その介護の喜怒哀楽。

朝起きたら、アサコの紙パンツはパンパン。
すぐに
「トイレば行くと。」
と言った。
ヨタヨタしながらもトイレに向かうアサコ。
夜中も一度もトイレを使った痕跡がない。
体が辛いのだろうな。
とヨシトは少しアサコを慮る。
 
トイレのドアの前からヨシトが
「しかぶった?」
と聞いたら、
「ざまなこと出たと。」
と答えた。
「肥桶に入れて畑に運ぶか?」
と聞きながら、ヨシトが肥桶を担ぐまねをしたら、アサコは腰を真っ直ぐにして、ちゃんと肥桶を担ぐまねをした。
昔のことはよく覚えている。
 

今日は頭がハッキリしていたので、
「ナルシマアサコ、と書いて」
と言ったら、いやいやながら書いてくれた。
文字は曲がっているが、しっかりと漢字で書いていた。
すごい!
五島の故郷島のことをよく話す。
「八田網(故郷の方言で、ハッダミ)はどうなっとっとか?」
とよく聞かれる。
「40年前に潰れた。魚の取り過ぎ。」
(←東シナ海だから、多分、大陸や半島の国も取り過ぎたのだと思う。)
とヨシトが言ったら、その意味をちゃんと理解した。
(←アサコはすごい!)
が、すぐにその話を忘れた。
(←一瞬だけか~い!)
 
「ツキヨマ」のことについてアサコが語った。
漢字では「月夜間」ではないかな。
(『月読命』『月夜見』の可能性が高い。)
この日は漁に出ないそうで、月明かりで魚が寄ってこないから休みだそうだ。
漁師は陸に上がり、酒を飲む。
サダマツの酒代は、余分に製造した煮干しで得た収入だったようだ。
どこの家庭にも、余分が回ってきたとアサコは話す。
その話を覚えているだけでもすごい。
アサコはこの余分をちゃんと把握していた。
ものすごい!
サダマツが惚れたアサコは仕事のできる女であった。
(←アサコは級長をやったほど頭が良かったんだから!)
 
2018年7月、ヨシトとミイコ@アサコの米寿の祝い