「そういうことだ。・・・恋文を見つけた時にすべてを悟った。がしかし
わしひとりの胸に秘めておけばどうってことはない、桐壷帝のようにと
はじめは思った。懐妊を知るまでは」夕霧は静かに首を横に振ります。

柏木の無念さと源氏の宿世の残酷さにおののいて思わず涙がほほを伝います。

 

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