小僧物語(9)林間学校 | 愚僧日記3

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知外坊真教

しばらく休んでいるあいだに、もう夏休みですね。

今から40年前の宿坊の夏休みは、林間学校の喧噪で振り回されていました。私のいた宿坊には、大阪郊外の小学校の5年生が毎年来ていました。

小学5年生のなかには、外で家族以外の人と泊まる体験など初めての子がたくさんいました。

わくわくして眠れずに同級生と夜遅くまで話し込む生徒もいました。逆に眠れずにいる子もいました。定番の枕投げもありました。

可哀相な子は、みんなが寝静まった真夜中に布団に地図を描いてしまって廊下で途方に暮れている子もいました。静かに布団を替えて、布団部屋に寝かしたこともありました。

今だから話せますが、夜中に巡回するために、先生たちは徹夜で麻雀をしていた学校もありました。

林間学校の昼ご飯はカレーと決まってました。赤い塗りの膳にカレーって光景は不思議でした。でも元気でしたし、大人のように、ビールだ酒だ!と言わないから楽な団体でした。

今はもうないのでしょうね。高野山の林間学校は。。。。