こんにちは、キリコノトモです!
普段はトランスフォーマー関連の記事を中心に書いているのですが、実はACジャパンのCMも大好きなので今回は2023年度キャンペーンの広告計21作品のレビューをしていこうと思います!
紹介する広告はキャンペーン紹介文の下にリンクも貼っているので気になったら是非見てみてください!(追記:広告キャンペーンのリニューアルによりリンク先の内容が変わったため消去しております。ご了承ください。)
全国キャンペーン
ACジャパンが全国の人を対象にしたテーマの広告を発信するキャンペーンですね。
例年通り、今年も2作品が作られていました。
「白紙の未来」
今までの作品とは類を見ないテーマでそこは感心しましたが、だからこそもっと大人に対するメッセージを明確にしてほしいですね。個人的にはこれをパッとテレビで出されても伝わりにくいんじゃないかな…
「聞こえてきた声」
近年敏感になっているジェンダー問題を独特な視点から描いてあり、良い意味で昔のACらしい意表を突く作品だと思います。今年の広告で1番好きかも。
地域キャンペーン
地域に特化した広告が特徴的な本キャンペーン、2年周期でのリニューアルで久しぶりですね。
今年も例年通り北海道・東北・名古屋・大阪・中四国・九州・沖縄の7地域が対象です。なお、名古屋地方の限定CMはまだ制作中とのこと。(2023.7.1.現在)
「最強ラインナップ」
前作がアイヌにフォーカスを当てた作品だったのに対し、北海道限定CMでは久しぶりの地域アピール系の作品ですね。
「東北クリエイティブパワー」
前作が地方独特なオリジナル体操の紹介だったの対し今年の北海道地方と同様、地域アピールに特化した広告になっています。
「ありがとー。って、ええなぁ。」
なんと出演者の一人として、あの森田さんが登場。CMに描かれていた関西人の特徴が本当に現在も変わらないのか気になるのはともかく、広告の描き方としては特に地域性があるし、そこはさすが関西。
ちなみにラジオCMでは森田さんのインタビュー(風?)形式になっていて、半ばカットな感じで終わるオチはちょっぴりシュールですw
「動けば町が元気になる」
「おじキュン」の方々も気になり、自然と内容も見入ってしまうような構成になのが上手いな〜
「最も新しい地図記号」
19年度以降から変わらず、防災に主軸を置いた作品ですね。自然災害伝承碑の紹介という面では大いに期待できそうだが、テーマに対して広告の表現的なインパクトは弱い印象。
「どうぞどうぞから、はじめよう。」
ダチョウ倶楽部お馴染みのネタ「どうぞどうぞ」がうまく落とし込まれているなぁと感じる作品ですね。沖縄の方言「ユイマール」を表現に使ったCMは14年度の沖縄地方の限定CMを彷彿とさせます。
支援キャンペーン
非営利団体の活動をACジャパンの公共広告の仕組みを通じてPRするキャンペーン。
今年は7団体のPRが行われたみたいです。
「骨髄くんからのお知らせ。」
なんと、CMキャラの「骨髄くん」の声がまさかの有名声優の梶裕貴さんなため、聞き覚えある愉快な声ながらワンシーンだけイケボになったりと、従来のドナー呼びかけ系の広告とはまた一線を画したコミカルな作品になっています。
梶さんが起用されているあたり、若い層により幅広く届けようという強い意志を感じれて良いですね。
「命懸けの行列」
序盤は日本でも日常的な風景を使いつつ、段々と飢餓による世界情勢の異常さを伝えていく展開で、ラジオCM版もうまく差別化が測れていて良いと思いました。
「家族の形が変わっても」
実際のエピソードが元の広告という点では前年度のCMとさほど変わりませんが、実際の話が元というだけありリアルな描き方は相変わらず秀勉だなと改めて感じました。
「バカボンのパパの提案」
前年度のCMから打って変わり、バカボンパパを使ったコミカルな広告が印象的。バカボン×ACはレレレのおじさんが主演の腎臓のCM以来ですね!
目の病気が主題なためか、やけにバカボンパパの目が鮮明に描いてある描写が強調されていて、ある意味ファンから見ても斬新すぎるCMかと思いますw (それともバカボンの中では普通なのかな?)
「私に違う人生があることすら、知らなかった。」
やはり団体が団体なだけあり、CMの表現もかなりシリアスになってますね。しかし今回の作品の問題は「自身の境遇の異常さを知らないまま人生を決められた女性たち」なため、そういう視点もあったのかと改めて気付かされる作品になっています。
こういった現状の呼びかけや広告は数年前のセーブ・ザ・チルドレンが支援キャンペーンになっていた時を思い出しますね。(あの時も相当怖かった…)
「EZDO(イージードゥ)検脈!」
支援キャンペーンには久しぶりの登場となった日本心臓財団がテーマのCM。
内容自体は従来通りですが、DJ KOOさんを起用してDJ形式で検脈の呼びかけをわかりやすく伝えているのは素晴らしい。
「おいしいねって いいあうと」
おそらくACジャパンの歴史上初の「子ども食堂に」焦点が置かれた作品かな?えほん仕立てな広告の表現が子ども食堂のイメージをより良く引き立たせていますね。
ACジャパン・NHK共同キャンペーン
AC制作のCMをNHKで、NHK制作のCMを民放でお互い1本ずつ交換して放送するキャンペーン。
AC側は全国キャンペーンの「聞こえてきた声」を交換にするそうです。
「少し前へ…」
今回のテーマは2021年度以降から継続してヤングケアラーですね。
2021・2022年度がまさかの同じ世界観を共有した異例のシリーズ物でしたが、今回から主演の人が一新したようです。テーマが一緒なため、一見内容も以前の2作品と変化なしかと思ってましたが、なんとCMの終盤に差し掛かると母の死に直面するという描写も描かれており、さすがNHKの公共広告と感じさせられました…
ACジャパン 広告学生賞
ACジャパンに会員の学校限定で開催されるコンテストで見事受賞された広告が実際に放送・掲載されるキャンペーン。
今年もテレビ部門と新聞部門それぞれのグランプリ賞・準グランプリ賞に選ばれた計4作品がホームページにて発表されていました。
「たまにセーブ」
グランプリ賞は東京工科大学による作品。
32bitのレトロゲーム風な世界観で日常を描きつつ、そんな日常に潜むうつ病の可能性と日々の休憩の提案がわかりやすく表現されていますね。
終盤は頑張りすぎた女の子にバグが起こる演出がありますが、少々びっくりはするものの描写自体は紹介文にも触れているように優しく描いてあり、製作者のこだわりを感じます。
「言葉を考える本屋」
年々深く浸透していっている若者言葉との向き合い方を「本屋」を通してややリアルな表現をしています。
作品内に出てくる若者言葉もうっかり使いがちなものも多く、特にはっとさせられました…
「放課後の来ない子どもたち」
グランプリ賞に選ばれたのは長岡造形大学による作品です。
いや、これは良い意味で怖いわ…
近年よく上がるヤングケアラーをテーマにしつつも、敢えて人物を登場させずにこういった現状に置かれている子どもたちを「持ち物」から描くことで、じわじわと実感させられる手法が素晴らしすぎて逆にゾッとします…
広告自体が暗めな照明なのがより暗い現実を鮮明に描いてあるのもよく作られていますね。
「うつむく時間が増えています。」
これまた日常的になりがちなスマホ首の問題をヒマワリを使って巧みに表現してありますね。
そういう自分も、こうやってブログを書いているまさに今うつむいたヒマワリと同じという…
まとめ
以上、今年度のCMレビューでした!
今回の広告の中で特に好きになった広告は「聞こえてきた声」、「骨髄くんからのお知らせ。」、「放課後の来ない子どもたち」ですね。
最近のACジャパンの広告は、公共広告機構の頃と比べると直球的な広告の衝撃は少なくなりつつありますが、毎年度テーマ被りがほとんどなく、作品自体のオリジナリティも引きだっており、これはこれで良いなと思いました!
ただ「白紙の未来」はテーマは良いものの、メッセージの意図がわかりづらく感じたので、今後またこの手の広告を作っていく場合は、大人が子どもたちに差しのべるべき対応の説明をもっとはっきりしてほしいなと思います。
ここまで上から目線なレビューになってましたが、ここまで読んでいただきありがとうございます💦
ACジャパンについての次の記事はまだ決めていませんが、ぜひまた次出した場合はよろしくお願いします!
改めて、ここまで読んでくださりありがとうございました!